2. 65歳以上「無職世帯」の平均貯蓄額は2504万円
総務省統計局の「家計調査報告 貯蓄・負債編 2023年(令和5年)平均結果の概要 (二人以上の世帯)」によると、世帯主が65歳以上の無職世帯の平均貯蓄額は2504万円となりました。
過去5年間の平均貯蓄額と比較すると、過去最高の貯蓄額となっています。
貯蓄額の内訳は下記のとおりです。
- 有価証券:480万円
- 生命保険など:413万円
- 定期性預貯金:846万円
- 通貨性預貯金:754万円
- 金融機関外:11万円
前年と比較すると、有価証券が480万円と前年比80万円プラスとなっている一方で、定期性預貯金は19万円減少しています。
これは、近年における投資信託や株式などの金融商品への関心の高まりと、低金利環境下における定期預金のニーズの低下が反映されているとうかがえます。
低金利環境が続く現代においては、預貯金以外にも有価証券や投資信託といった選択を検討することが、安泰な老後生活の準備として得策と言えるでしょう。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年5月29日更新)