株式市場の振り返り-日経平均株価は3日続伸、2月2日以来の23,000円台回復

2018年5月21日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 23,002円(+72円、+0.3%) 3日続伸
  • TOPIX 1,813.7(▲1.5、▲0.1%) 3日ぶり反落
  • 東証マザーズ総合指数 1,170.6(+16.2、+1.4%) 3日続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,068、値下がり銘柄数:933、変わらず:82
  • 値上がり業種数:15、値下がり業種数:18
  • 年初来高値更新銘柄数:117、年初来安値更新銘柄数:18

東証1部の出来高は12億9,359万株、売買代金は2兆1,284億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。各社の決算発表もピークを過ぎて材料が少なくなったことに加え、米韓首脳会談(22日開催)などの結果を待つ様子見スタンスが強まりました。

出来高は13億株を下回る低調ぶりでしたが、売買代金は何とか2兆円を維持しています。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移しました。前場の序盤は一時+4円高と伸び悩みましたが、その後に23,000円台を超えると一時+120円高まで上昇する場面が見られました。最後はやや失速しましたが、それでも終値で23,000円を上回って引けています。

ザラバ値、終値とも23,000円台を回復したのは2月2日以来、約3カ月半ぶりのことでした。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、最後は小幅下落となる3日ぶりの反落で終わりました。主に、日経平均株価を構成する主力株が買われたことがうかがえる結果と言えましょう。

東証マザーズ総合指数は3日続伸、売買代金は再び1,000億円を上回る

東証マザーズの出来高は4,881万株、売買代金は1,136億円となり、いずれも先週末より増加しました。徐々にではありますが、個人投資家の物色意欲の回復が感じられており、売買代金は再び1,000億円を上回りました。

やはり、先日のメルカリ(4385)上場承認決定の発表以降、明らかに商いが増加しています。メルカリ上場が心理的な明るい材料となった可能性は高いと言えましょう。なお、メルカリの上場予定日は6月19日です。

また、総合指数も+1%超の上昇となる3日続伸で引けました。まだ安心はできませんが、当面の1,100ポイント割れは脱した印象です。

内需・ディフェンシブ銘柄が続々と高値更新、任天堂は大幅続落

個別銘柄では、主力大型株が概ね上昇しましたが、年初来高値を更新したのはエーザイ(4523)、テルモ(4543)、アステラス製薬(4503)、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)、リクルートホールディングス(6098)など内需・ディフェンシブ銘柄が多かったようです。

また、ファナック(6954)が大きく値を上げ、日立建機(6305)も大幅上昇で引けました。その他では、TDK(6762)、アルプス電気(6770)、村田製作所(6981)など電子部品株の一角が買われたことが目を引きました。

一方、アドバンテスト(6857)が急落し、東京エレクトロン(8035)など半導体装置株も大きく値を下げました。また、みずほフィナンシャルグループ(8411)など銀行株や、三井不動産(8801)など不動産株も冴えない値動きに終始したようです。

その他では、任天堂(7974)が一時▲3%安に迫る大幅下落となったのが目立ちました。

新興市場では、先週末にストップ安となったブライトパス・バイオ(4594)が連日でストップ安引けとなり、窪田製薬ホールディングス(4596)が年初来安値を更新するなど、医療バイオ関連株が売られました。一方、ビープラッツ(4381)が値を飛ばしてストップ高となり、ユーザベース(3966)も年初来高値を更新しています。

青山 諭志