2. 社会保険加入による保険料負担が発生(デメリット)
社会保険加入によって、厚生年金保険料や健康保険料、介護保険料(40歳以上の人)などの負担が発生します。
社会保険料は勤務先と従業員が折半して負担します。
各保険料率(従業員負担分)は次の通りです。
- 厚生年金:9.15%
- 健康保険:約5%(健康保険組合や協会けんぽによって異なる)
- 介護保険:0.8%(協会けんぽ)
社会保険の適用拡大と社会保険料の負担について解説しましたが、次章では社会保険加入によるメリットを紹介します。
年金がいくら増えるかもシミュレーションしますので、確認しておきましょう。
3. 社会保険加入によるメリット
社会保険加入によって保険料の負担が発生しますが、メリットもあります。
厚生年金と健康保険について、メリットを紹介します。
3.1 厚生年金加入によるメリット
厚生年金加入による最大のメリットは、将来の年金が増えることです。
国民年金加入者は「老齢基礎年金(2024年の満額81万6000円)」しかもらえませんが、厚生年金に加入すると老齢基礎年金に加えて「老齢厚生年金」も受け取れるようになります。
老齢厚生年金の金額は、給与や賞与、厚生年金加入期間で決まります。
パート収入が月額12万円とすると、加入期間に応じた老齢厚生年金額(概算・年額)は次の通りです。
- 10年:約7万9000円
- 20年:約15万8000円
- 30年:約23万7000円
- 40年:約31万6000円
老齢基礎年金が満額の81万6000円だと仮定し月額12万円で10年間パートをした場合、年金額は約89万5000円(月額約7万5000円)となります。
加入期間が長くなるほど、将来の年金は増えます。