2. 建築費を予算内におさめるポイント
建築費を抑えようとするために見た目ばかりを優先して住宅性能を疎かにしてしまうと、非常に住みにくい家になってしまって長く安心して暮らすことができません。
したがって耐震性、省エネ・断熱性、遮音性、耐火性、メンテナンス性などの住宅の基本性能については、必要以上にコストを惜しんではいけません。
これらの性能はしっかりと確保しておくことが大切です。
そして建築費を予算内におさめるためには、部屋数や間取りについてもよく見直すことが重要。
無駄な空間を削るとともに、設備や仕上げ材などに関しても本当に必要なものなのかどうかを再度検討してみることが大切です。
一方で、希望を削ってばかりのローコストの家に長く暮らすことはできません。
満足のいく家を建てるには、家族それぞれの要望をまとめて優先順位をつけ、順位の高いものから順に採用することが大切になります。
さらに、専門家目線からは以下のような視点でお家づくりをしてみるのもおすすめ。
- 水回りの位置を一か所にまとめる
- 室内の間仕切りをできるだけ減らす
- 規格外の建具やサッシは使わずに既製品を使う
- 屋根をシンプルな形状にする
上記のような工夫も意外と見落としがちなポイント。
コスト削減に悩んでしまったときには、ぜひ取り入れてみてください。
3. 子育て世帯におすすめの間取りや動線の作り方
はじめて注文住宅を建てる方の中には子育て世帯の方が多いと思います。
共働き世帯が7割近くになる現在においては、せっかく家を建てるのであればできるだけ子育てしやすい家にしたいと思う方がほとんどでしょう。
子育てしやすい家とは家事をストレスなく行うことができて、かつ家事の途中でも子どもを見守り続けることができる家だといえます。
とくに共働きという時間の制約がある中では、家事の効率を高めることが非常に大切です。
キッチンから洗濯機置き場や浴室にスムーズに移動できる動線を確保するだけでなく、調理中でもリビングで遊ぶ子どもの様子が見渡せるようにオープンキッチンにするのがおすすめです。
またキッチンの近くに洗濯、乾燥、部屋干し、アイロン掛けなどの作業をすべて行うことができるランドリールームを設けるのも非常に効果的な手法といえます。
そして子どもが帰宅した後にすぐに手洗いやうがいができるようにするためには、玄関から洗面室、浴室までスムーズに移動できることも重要になります。
水回りをまとめて配置することは、前述したコストダウンのためにも有効です。
さらにリビングの一角にカウンターテーブルなどを設けて子どもが学習できるスペースをつくると、家事をしながら子どもの宿題を見てあげることもできるでしょう。
一方、子どもが小さいうちは、部屋の中におもちゃなどが散乱してしまうことが多いので、収納が不可欠となります。
共働き世帯などで食材の買い置きが多いご家庭の場合には、キッチンにパントリーがあると便利です。