2. クレジットカードの不正利用の主な手口
クレジットカードが不正利用される手口にはさまざまなものがありますが、中でもよく行われているものについて解説していきます。
2.1 クレジットカードの盗難
クレジットカードの盗難には、「スリ、仮睡盗難」と「車上狙い、侵入盗」の主にふたつがあります。
「スリ、仮睡盗難」は、泥酔している人または意識のない人に対し、介抱するふりをして近づき財布を盗み取る手口です。「車上狙い、侵入盗」は、駐車中の車に置きっぱなしにしてあるカバンなどからクレジットカードを盗む手口です。
いずれも、盗んだクレジットカード情報を利用して、実店舗やインターネットで不正使用される被害が起きています。
2.2 スキミング
スキミングとは、「スキマ―」というクレジットカード情報を読み取る機器を使って、カード情報を不正に入手し、偽造されたカードに情報をコピーしてクローンカードを作る手口のことをいいます。
ATMや加盟店でクレジットカードを使用した際に、気づかないうちにカード情報が盗まれてしまうため、実際に不正利用されるまで気づかないことが多いです。
クレジットカードによってはICチップが搭載されているものがあり、磁気ストライプのみのものよりもセキュリティーが高くなっています。
2.3 フィッシング詐欺
フィッシング詐欺とは、実在する企業やサービスをかたり、ショートメッセージ(SMS)や偽メールなどで偽サイトに誘導し、カード情報やID、パスワードなどを盗み出す手口です。
メールやメッセージは、知名度の高い企業やサービス名で届き、「キャンペーンに当選しました」、「カードの有効期限が近づいています」といった見出しが書かれています。
だまされていることに気づかないまま届いたメールなどを開くと、偽サイトにアクセスするよう促され、そこで銀行口座や暗証番号などの情報を入力してしまい、大切な情報が盗まれてしまうのです。
2.4 スパイウェア
スパイウェアとは、パソコンに不正侵入し利用者の個人情報や行動などを監視し、コンピュータ構成やユーザ名、パスワード、クレジットカード情報などを外部に送信する手口です。
メールの添付ファイルを開いたり、ホームページを閲覧した際に侵入されたりするケースが多いです。
コンピュータウィルスとは異なり、一見正常にプログラムが動作しているように見えるため、気づかないうちに情報が送信されてしまいます。
次章では、クレジットカードの不正利用の被害に遭わないための対策を3つご紹介します。