公的年金の支給日は、偶数月の15日。2024年6月15日は土曜日となるため、直近の平日である14日に前倒しされます。

今回支給される年金は「2024年4月・5月」の2カ月分。

2024年度の公的年金は前年度より2.7%増額されることがすでに公表されているものの、昨今の物価上昇には追い付かず実質的な目減りとなっています。

また、実際に受け取る老齢年金の年金額は、現役時代の年金加入状況により個人差が出ます。今回は、厚生労働省の資料をもとに、国民年金と厚生年金の受給額事情を「1歳刻み」と「1万円刻み」で見ていきます。

1. 公的年金のしくみをおさらい【国民年金+厚生年金の2階建て】

【図・グラフなど1枚目/全12枚】年金制度は2階建て。2枚目以降では厚生年金と国民年金の受給額事情を整理します

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」などを参考にLIMO編集部作成

1.1 国民年金(1階部分)

  • 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
  • 年金保険料は一律(※1)
  • 老後の年金受給額は、保険料納付期間に応じて決まる。全期間保険料を納めた場合「満額(※2)」を受給できる

※1:国民年金保険料:1万6980円(2024年度 月額)
※2:国民年金の満額:6万8000円(2024年度 月額)

1.2 厚生年金(2階部分)

  • 公務員や会社員などのサラリーマンが、国民年金に上乗せする形で加入する
  • 収入に応じた年金保険料(上限あり)を、勤務先の事業者と折半で納付する
  • 老後の年金受給額は、年金加入期間や保険料の納付実績に応じて決まる

上の図の通り、現役時代に加入する年金制度は働き方や立場によって変わります。また、サラリーマンの場合は、厚生年金に加入して働いた期間とその期間の収入が老後の年金額に反映されますので、個人差が大きくなる傾向があります。

いまの年金世代たちがどの程度の年金をもらえているのか、厚生労働省の資料をもとに整理していきたいと思います。