最近は共働きで頑張る夫婦が増えてきましたよね。結婚してからも働きたいという意欲のある女性も増えてきましたし、子どもを持たないという選択もあるでしょう。2人ともやりがいを持って働き、協力しながら家事をして、毎日を豊かに楽しく過ごそうというカップルが多いようです。
しかし、その一方で問題になるのが共働き夫婦の家計管理。あまり家計管理が上手にできていない共働き夫婦も少なくないようです。そこで今回は、共働き夫婦の家計管理法について考えてみましょう。
共働きの家計管理が上手くいかないワケ
なぜ共働き夫婦の家計管理は難しいのでしょうか。もちろん、2人とも働いていて忙しくしており、家計管理をきちんとする時間がないというのもあるかもしれません。しかし、週末の時間を使って収支の確認をすることくらいはできますし、それがこの問題の本当の答えではなさそうです。
考えられる理由は3つ。1つは、結婚、妊娠、出産までがひとまとめになっていた時代は、妻が働けなくなる時間が長期化することが想像できていたため、夫婦でそのタイミングに備えることができたということ。お互いに「収入が少なくなる」という共通認識を持って生活できたんですよね。
2つ目は、お互いの給与や資産額については触れられないと感じていること。それぞれがプライドを持って働いているがゆえに、給与額で優劣をつけたくないという考え方もあります。決まった金額だけ拠出してあとは自分のお金、とするほうがラクではあるんですよね。
3つ目は、子どもをつくらないということで節約モードに入るきっかけを失い、独身時代の感覚のまま使いすぎてしまうことも多いといいます。子どもにかかるお金もなく、何かのためにお金を貯めなければならないという意識がないと、貯金のモチベーションを保つのは難しいですよね。
共働き家計の管理は大きく分けて3パターン
共働き夫婦が2人で家計管理をするのには大きく分けて3パターンあり、それぞれメリットとデメリットがあるようです。
(1)財布は全く別物として生活費を折半する
財布は全くの別物として扱い、決まった生活費だけを折半して拠出し、そこから生活に関する費用を賄って残りは全額自分で使ってしまうというパターンです。
この方法のメリットは、あらかじめ決められた生活費をそれぞれが拠出するために、お互いの給与水準や資産額に触れることがないという点です。いくら夫婦でも資産総額を知られたくないとか、給与額を知られたくないという夫婦が採用することが多いパターンですね。デメリットとしては、お互いの資産総額がはっきりせず、老後資金などがどのくらい貯金できているかの見当がつかないところです。
(2)収入が多いほうが生活費、少ないほうが貯金を担当
収入が多いほうが生活費全般を支払い、少ないほうが全額もしくは一部を貯蓄に充てるというパターンもあるようです。この方法ではお互いの給与水準を知るというデメリットがありますが、それでもいいというカップルにはおすすめです。片方の収入を全額貯金にしてしまうということで、貯金額が大きくなりやすいというメリットがあるからです。
(3)完全お小遣い制
お互いに給与を共有口座に入れて、そこから生活費もそれぞれのお小遣いも全部を拠出するというパターンです。これだと収支が目に見えやすく、個人単位でもその月の予算を管理しやすいという点がメリットです。反面、2番目のパターンのデメリットと同じく、お互いの給与水準がバレてしまうということがありますね。
共有口座を上手に活用しよう
共働き夫婦にオススメしたいのは、共有口座を作ることです。共有の口座を作って、お互いに生活費を入れます。同額でもいいですし、収入の割合に応じて入れる生活費に差をつけてもいいと思います。
共有口座に生活費分のお金を入れたうえで、そこから生活費を拠出するというしくみにしておけば、お互いに給与水準を知られたくないカップルにとっても使いやすくなりますよね。家賃や公共料金の引き落としもこの口座にしておけば、引き落としの管理も簡単です。
また、共有口座を用途別にいくつか作っておくのもいいでしょう。マイホーム資金や老後資金など、夫婦共有の資産づくりを目指しているのであれば個人用の貯蓄口座とは別に貯金用の共有口座を作ってもいいですね。毎月決まった金額をそこに入れておくだけでコンスタントに貯金できるようになります。
共通の貯金目標を決めておこう
また、夫婦で共通の貯金目標額を決めておくこともオススメします。これも、貯金の目的別に目標額を決めておくのがいいでしょう。
目標金額と同時に、そのお金が必要な時期も決めておいてください。たとえば、マイホームの頭金800万円を8年間で貯めたいから、「年間100万円貯めよう」と言う約束だけしておいて、ボーナスで一気に貯めるか毎月コツコツ貯めるかなど、やり方は個人の自由に任せるという方法です。そうすることでお互いに干渉せずに共通の目標に向かって貯金することができますよね。
まとめ
いかがでしたか。共働き夫婦は忙しいので、できるだけ自動的にお金が貯まるようにシステム構築をしておいたほうがいいでしょう。生活費用口座や貯蓄用口座に自動で振り替えてもらえうようなサービスを探して、そういうサービスを提供している銀行で口座を作るのもいいのではないでしょうか。また、時間がないのでスマホで気軽に残高が見られるように設定しておくのもオススメです。2人で豊かな老後の暮らしを実現しましょう。
大塚 ちえ