2. 70歳代の約35%、80歳以上の約45%が住民税非課税

厚生労働省「国民生活基礎調査 令和4年国民生活基礎調査 所得・貯蓄」によると、全世帯の約24.2%が住民税非課税世帯となっており、4世帯に1世帯が該当することになります。

高齢者の住民税非課税世帯の割合

高齢者の住民税非課税世帯の割合

出所:厚生労働省「国民生活基礎調査 令和4年国民生活基礎調査 所得・貯蓄」を元に筆者作成

年齢が高くなる程非課税になる世帯が増加する傾向にあり、60歳代では19.2%ですが、70歳代になると34.9%にまで増加し、80歳以上になると44.7%とおよそ半数の世帯が住民税非課税世帯になっていることがわかります。

しかし、住民税が非課税になるからといって、必ずしも生活が苦しいというわけではありません。というのも、住民税の課税の有無の基準には、貯蓄額など金融資産額が反映されていないためです。

そのため、高額な金融資産を保有していても年金受給額が少ない場合、住民税が非課税になることもあるのです。

年金だけで生活費をカバーできない場合、貯蓄を切り崩すことになりますが、高齢者世帯ではどのくらいの貯蓄があるのでしょうか。