新入社員の方などは入社して2ヶ月、そろそろ仕事に慣れてくる頃かと思います。

その一方で、物価上昇により生活が圧迫されてキャリアアップ転職を考える方も増えています。

筆者も何度か転職を経験していますが、先輩や同僚など、周りを見渡せば転職経験者が意外と多いものです。

転職する理由はさまざまですが、「収入」を理由に転職を考える人も多いのではないでしょうか。

今回は日本の平均年収をいろいろな角度から眺めていきます。

記事の後半では業種別の年収も紹介しているのでキャリアアップ転職を考える上での参考になればと思います。

1. 日本の平均年収はいくら?

令和4年の国税庁による「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は458万円でした。

ただし、これは非正規も含んだ年収となっています。

正社員・非正規それぞれの平均年収は以下の通りです。

  • 正社員:523万3000円
  • 非正規社員:200万5000円

ご覧いただくとわかる通り、正社員と非正規では約300万円以上の差がでています。

なお、正社員が前年比で+1.5%、非正規が+2.8%で、前年比で賃金は伸びています。

また、全体の平均年収について過去の推移は以下の通りです。

【写真1枚目/全4枚】平均給与及び対前年伸び率の推移/年齢や業種別でも年収は変わる?次ページ以降も日本の年収事情を深堀り1/4

平均給与及び対前年伸び率の推移

出所:国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」

2014年から2022年までの8年間、大きな変動はなく400万円台で推移しています。

新型コロナの流行により経済が滞った2020年は一時的にマイナスとなっているものの、全体を通して見るとゆるやかに賃金は上昇しています。

なお、同調査では男女別の内訳も公表していて、男性が563万3000円、女性が313万7000円でした。

男女差は249万6000円となっており、こちらも8年間で大きな変動はありませんでした。

男女の賃金格差以外にも、女性は育児などのライフイベントに応じて非正規に切り替える機会が多いため、年収の男女差が埋まりにくいのかもしれません。

1.1 事業規模別の平均年収

参考までに、事業規模別の平均年収をみてみましょう。基本的に規模が大きいほど平均年収は高くなる傾向があります。

  • 事業規模30~99人:423万円
  • 事業規模500~999人:480万円
  • 事業規模5000人:538万円

5000人を超える大企業となると、非正規を含めても平均年収は500万円を超えるようです。

平均年収は企業規模以外にも、さまざまな要因で変動します。

次章では、年齢別の平均年収を見ていきましょう。

2. 年齢で平均年収は変わるのか

続いて年齢による平均年収の違いも確認します。年齢階層別かつ男女別の平均年収は次のとおりです。

年齢階層別の平均年収2/4

年齢階層別の平均年収

出所:国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」

基本的には年を重ねるほど平均年収が伸びていきますが、50歳代後半でピークを迎えると60歳代からは年収が下がっていきます。

60歳ごろになると役職定年を迎える人も多く、これに伴って給与が下がるケースがあるため、その結果を反映したものと考えられます。

男女別で見てみると、男性は50歳代後半のピークで年収は700万円に到達しますが、これに対し女性は年齢に応じて上昇していくような傾向はみられませんでした。

3. 業種別で平均年収に差はあるか

平均年収は業種別でも差があるのでしょうか。

業種別の平均年収3/4

業種別の平均年収

出所:国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」

国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、業種別でもっとも平均年収が高いのは電気・ガス・熱供給・水道業の747万円でした。

反対に最も平均年収が低かったのは宿泊業・飲食サービス業の268万円となっており、もっとも平均年収が高い業種とは約500円の差があります。

もし転職などで年収アップを図りたいなら、業種選びも重要なポイントとなってくるでしょう。

では、年収を上げるために自身で気を付けられるポイントはあるでしょうか。

現役ファイナンシャルアドバイザーで、転職経験者でもある筆者の経験から「年収アップのポイント」をご紹介します。

4. 年収がアップする3つのポイント

年収をアップさせるためのポイント4/4

転職活動の面接を受ける人

koumaru/istockphoto.com

ここからは、年収がアップする3つのポイントをご紹介します。

4.1 正社員で働く

ご覧いただいたように、正社員と非正規では平均年収に300万円以上差が出ます。

また、福利厚生などを考慮した場合も正社員のほうが有利になることがあるので、特別な事情がない限りは正社員で働くことが望ましいでしょう。

事情があって非正規という方でも、昨今では在宅勤務の企業もあります。

「転職サイト」や「転職エージェント」を活用すると、希望条件に合わせて求人を探してくれるので転職活動がぐっと楽になるはずです。

4.2 できるだけ長く働く

日本の企業は実力よりも勤続年数に伴って給与が上がる傾向があります。

このため、できれば同じ企業に長く勤めるようにした方が収入アップが狙えます。

しかし、一概に長く働いていればいいわけではなく、知識や特殊な技能を評価してくれる会社もあります。

ご自身にスキルがあるのであれば、知識や技能を活かせる会社に転職するのも選択肢の一つとして考えるといいと思います。

4.3 年収が高い業種を選ぶ

統計を見ると、業種による年収格差が歴然です。

自分自身がやりたいことと自分自身が目指している年収に乖離があるかもしれませんが、年収をアップさせたいのであれば、若いうちに平均年収が高い業種にキャリアチェンジしてしまうのもアリ。

また、若いうちに転職することで将来を見据えて豊富な知識を身に着けることもできます。

年収アップのためだけでなく、自分の将来のためにも転職を目指すことは挑戦する価値があるかもしれません。

5. まとめにかえて

今回は日本の平均年収を見ながら、年収アップのためにできることを考えてきました。

日本の平均年収は、2022年時点で458万円です。

しかしこれは非正規を含んだ数値で、正社員だけに絞ると523万3000円となっています。

また、平均年収は雇用形態だけでなく年齢や業種によっても大きく異なることが分かりました。

思うように賃金が上がらない昨今、年収アップのために転職活動も視野に入れてみるとよいでしょう。

参考資料