物価高により、思うように貯蓄ができていない人も多いかもしれません。
ただし、貯蓄がゼロのまま老後を迎えるのは不安です。では、今から老後に向けて貯蓄や資産形成を始めて十分な資金を用意することは可能なのでしょうか。
本記事では、35歳で貯蓄ゼロの独身の人が今からNISAで積立投資を始めた場合、老後までに「2000万円」を用意できるのかシミュレーションします。
ぜひ、老後に向けて資産形成の計画を立てる際の参考にしてみてください。
1. NISAとはどのような制度か
本記事ではNISAでの運用を前提にシミュレーションをしますが、そもそもNISAがどのような制度なのかを確認しておきましょう。
NISAとは、投資で得た利益と配当金が非課税になる制度です。投資で発生した利益と配当金には約20%の税金が通常かかりますが、NISAではこの税金がかからないためお得に投資できます。
また、年間に投資できる金額は360万円まで、非課税で保有できる金額は最大1800万円までとなっています。
では、NISAを活用した資産運用で、具体的にどのように資産をつくることができるのでしょうか。次章でシミュレーションしてみます。
2. 35歳からNISAで2000万円を用意できるか
ではさっそく、35歳独身で貯蓄ゼロの人がNISAで2000万円用意できるのかをシミュレーションしてみましょう。
35歳から毎月5万円の積立投資を始めた場合でシミュレーションします。なお、運用利回りは年率3%を前提とします。
シミュレーションの結果は以下のとおりです。
2.1 35歳から月5万円の積立投資を続けた場合の資産評価額
年齢 資産評価額(元本部分)
- 40歳 323万円(300万円)
- 45歳 699万円(600万円)
- 50歳 1135万円(900万円)
- 55歳 1642万円(1200万円)
- 60歳 2230万円(1500万円)
- 65歳 2914万円(1800万円)
*投資の運用利回りは年率3%で計算
60歳時点で2230万円の資産を用意することが可能です。元本は1500万円のため、NISAでの資産運用により730万円も資産が増えています。
また、65歳まで資産運用を続ければ2914万円もの資産を用意することが可能です。35歳で貯蓄ゼロの人でも、今から資産運用を始めれば十分な老後資金を用意できることがわかります。
こちらのシミュレーションでは、NISAでの運用利回りが年率3%の場合を前提としましたが、実際の運用利回りは事前にわかりません。
では、運用利回りによってどれくらい資産評価額に影響が出るのでしょうか。
次章で運用利回り別にシミュレーションをしてみます。
3. 運用利回りが資産運用にどれくらい影響するのか
月5万円の積立投資を35歳から60歳までの25年間行った際の資産評価額を、運用利回り別にシミュレーションしてみましょう。
シミュレーションの結果は以下のとおりです。
3.1 月5万円の積立投資を25年間続けた場合の資産評価額
運用利回り 資産評価額
- 年率1% 1703万円
- 年率2% 1944万円
- 年率3% 2230万円
- 年率4% 2571万円
- 年率5% 2978万円
*元本は1500万円
年率1%で運用した場合と年率5%で運用した場合とでは、資産評価額に1275万円も差があります。
そのため、運用利回りが資産額に与える影響は大きいです。投資する銘柄を選ぶ際には、過去の運用利回りなどを参考にしながら慎重に決定するようにしましょう。
4. 老後に向けて資産運用を始めよう
貯蓄がない人も、今から資産形成を始めれば間に合います。ぜひ、NISAでの資産運用を始めてみてください。
また、投資は長く続けることが重要です。多くの証券会社では、毎月自動で定額を投資できる「積立設定」が可能なので利用してみてください。
参考資料
苛原 寛