2018年5月9日に行われた、株式会社ワークマン2018年3月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社ワークマン 代表取締役社長 栗山清治 氏
株式会社ワークマン 取締役財務部長 飯塚幸孝 氏

決算概要

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栗山清治(以下、栗山):ワークマンの栗山でございます。本日はご多忙のところ決算説明会に多数のご参加を賜りまして誠にありがとうございます。それではワークマン2018年3月期決算説明をさせていただきます。

本日の説明の順序ですが、まず初めに2018年3月期決算の概要を報告させていただき、次に今後の戦略について、そして2019年3月期決算の見通しの順でご説明いたします。

4ページをお願いいたします。

当事業年度の経済環境は国際情勢や金融資本市場の動向など不安定要素はあるものの、企業収益の改善が進み、緩やかな回復基調となりました。個人消費は雇用、所得環境の改善が続く一方で、可処分所得のが伸び悩みで盛り上がりに欠ける状況となっております。ワーキングユニフォーム業界におきましては好調な事業業績を背景に法人需要は堅調に推移しましたが、海外生産地の人件費、および原材料費の上昇など、仕入れコストの高騰やネット販売の台頭で楽観視できない経営環境が続いております。

このような中で当社は、低価格でありながら機能性とデザイン性を高めたプライベートブランド商品の開発や、法人営業の強化に取り組み、売上、キャッシュ・フローの拡大を図りました。その結果2018年3月期のチェーン全店売上高は797億300万円、前期比7.3パーセント増、既存店では4.7パーセント増となりました。

営業総収入は560億8,300万円の7.7パーセント増、販売費および一般管理費は98億6,400万円で7.9パーセント増、営業利益106億300万円で11パーセント増、経常利益118億5,600万円で10.4パーセント増、当期純利益は78億4,400万円で9.8パーセント増となり、7期連続で過去最高益を達成いたしました。1株あたり当期純利益は前期より17円21銭増え、192円24銭となりました。

決算のポイント

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決算のポイントをご説明いたします。まず出店の状況は人口の多い埼玉県、愛知県、大阪府などのほか、新規出店エリアの沖縄県への出店を進め、開店が30店舗、スクラップ&ビルド4店舗、閉店も6店舗行い、3月末の店舗数は前期末より24店舗増加の821店舗となりました。

店舗の運営形態は、3月末のフランチャイズ・ストアは前期末より32店舗増加の692店舗、直営店は業務委託店舗105店舗、トレーニングストア24店舗で、前期末より8店舗減の129店舗となりました。

このトレーニングストア24店舗につきましては、店長後継者紹介制度、パート・アルバイト独立支援制度など、新規加盟店促進策が功を奏しまして、2017年3月末の47店舗から半減している状況でございます。そしてフランチャイズ・ストアは、前期末より1.5ポイント上昇し、84.3パーセントとなりました。

商品では、プライベート・ブランド商品830アイテムを展開し、他社との差別化を図りました。PB商品の売上高は255億7,000万円で、前年同期比33.4パーセント増と、好調に推移したことでPB比率は32.2パーセントとなり、期初の計画より2.2ポイント高まりました。とくに低価格でまとまった注文に対応できる作業服として夏物の「WM COOL」、年間作業服「WM CRAFT」や、広い客層にご購入いただける「エアロSTRETCHジャンパー」「STRETCHマイクロウォームパンツ」、高機能防水の「AEGIS」などが好調で販売を押し上げました。

販売促進ではジョギングやサイクリングなど日常の着用シーンを提案した新たなテレビコマーシャルを放映し、ワークマンに来店したことがない一般のお客さまへのアプローチを強化しました。またグローバル向け商品発表会を開催したことでSNSを通じた口コミで多くの方に知られるようになりました。このような取り組みの結果、前年ベースの来店客数は前期比6.8パーセント増となりました。

月次推移と要因

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こちらは既存店の月次ベースの売上高、客数、客単価の推移を表したグラフになります。2018年3月期の夏物商戦におきましては、天候不順の影響を受けました6月・9月が前年を下回ったものの、より涼しく快適に作業ができる衣料品の販売のなどにより、第1四半期は前年同期比1.2パーセント増、第2四半期は同じく1.4パーセント増と堅調に推移いたしました。

そして秋冬商戦におきましては、取り組んだPB商品の開発や売り場作りに、気温の低い日が多かったことも加わって、高機能防水ウェアーAEGISのシリーズのほか、ストレッチ素材のジャンパーやウォームパンツなどの販売が伸びまして、第3四半期は前年同期比10パーセント増、そして第4四半期も春夏商戦の立ち上がりが好調で3月に二桁の伸びを示し、前年同期比5パーセント増と好調に推移いたしました。

また今期に入りまして4月は3月に引き続きストレッチ素材のカーゴパンツや長袖シャツなど春夏商品の販売の好調で、前年同期比7.1パーセント増となり、昨年10月から7ヶ月連続、売上・客数ともに前年を上回り、好調をキープしております。

販売状況

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7ページをお願いします。

販売状況につきましてご説明いたします。

チェーン全店の客数は3,071万人で、前年同期比6.8パーセント増、客単価0.5パーセント増の2,595円で、売上高は7.3パーセント増の797億円となりました。既存店では客数4.1パーセント増、客単価は0.6パーセント増の2.604円で、売上高は4.7パーセント増となりました。

既存店1店舗の1日あたりの平均客数は、前期より3人増加の110人、1品単価はチェーン全店で前期比1円減少の960円、既存店では前年比2円減少の960円でした。1人あたり買上点数はともに2.7点で、前年と変わりはありませんでした。

次に(スライド)右のグラフですが、こちらは既存店1店舗の平均年商と1日平均来店客数の推移を表したものでございます。2018年3月期の平均年商は前年より368万円増えまして9,991万円でした。2014年4月に消費税率8パーセントに引き上げられて以降、店舗あたりの客数は伸び悩んでおりましたが、「FieldCore」や「AEGIS」など客数拡大につながるブランドの強化や、交換頻度の高い作業手袋、作業ズボンなどの価格の見直しを行い、低価格施策に取り組んだことで客数は増加に転じております。

商品別売上高と要因

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8ページをお願いします。

チェーン全店における商品別売上高の前期比はファミリー衣料で76億5,100万円の5.1パーセント増。カジュアルウェア90億600万円の11.1パーセント増、ワーキングウェア234億7,600万円の12パーセント増、履物147億3,000万円の1.8パーセント増、作業用品225億4,300万円の6パーセント増、その他22億9,500万円で4.4パーセント増となりました。全てのカテゴリーにおける売上高が3期連続で前期を上回る結果となりました。売上高に影響している商品部につきましては、要因欄に前期比の増減の割合を表示しております。カジュアルウェア、ワーキングウェアは新商品投入効果によって季節商品が好調に推移し、2桁以上の伸びを示しました。

カジュアルウェアでは、夏用のTシャツ、ポロシャツ、防寒のハイネック、コンプレッション、防寒アウターなどが好調で11.1パーセント増でした。ワーキングウェアは夏は吸汗速乾、通気性の高いサマーワーキングが34.4パーセント増、冬は、動きやすく、温かい防寒ワーキングが39.6パーセント増と、季節用品の販売が大幅に伸びたことで全体では12パーセント増となりました。その他、作業用品は釣り、バイクなどアウトドアシーンでも着用できる透湿レインスーツストレッチや、SNSなどの口コミで人気となっております「AEGIS」シリーズの販売が伸び、前年を6パーセント上回りました。

今後の戦略

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次に、今後の戦略につきましてご説明いたします。10ページをお願いいたします。

当社が進める戦略は今後も出店の拡大、商品力の強化、そして加盟店サポートの充実の3点を柱としております。

まず、出店では年間30店舗前後の新規出店と、人口の多い地域のドミナントの強化です。次に、商品ではエブリディ・ロー・プライスによる低価格商品の追求とプライベート・ブランド商品の機能性ウェア開発によって客数拡大に繋がる商品力を強化してまいります。そして、法人営業の推進や顧客管理システム、需要予測発注システムの導入などによる、加盟店サポートの充実を進めてまいりたいと考えております。

出店戦略

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11ページをお願いします。まず、出店戦略についてご説明いたします。

当社では商圏人口や地価に基づいた賃料など、当社独自の出店基準に沿った物件開発を進めております。2025年に1,000店舗台数を目標として、土地リースを主体に年間30店舗前後の出店を目指します。地図で示している通り東京都、愛知県、大阪府、福岡県など人口の多い地域への出店でドミナントエリアの強化を図ると共に、長崎県、宮崎県、鹿児島県の、残り3県となった未出店地域への出店を考えております。

商品戦略

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12ページをお願いいたします。

商品戦略では、より良いものをより安くお客様に販売するために、ワークマンでしか買えないプライベートブランド商品の開発を強化し、PB比率の当面の目標を、現在の32パーセントから40パーセントにまで高めて参りたいと考えております。

一般のお客様に対しては、機能と加工を全面に押し出したアウトドアの「FieldCore」、スポーツの「Find-Out」、釣りやバイクの「AEGIS」など、ワークマンブランドの商品展開で客層を拡大を進めてまいります。プロのお客様に対しては品質と価格に自信をもったEDLP商品の充実で、競合他社との価格競争力を強化してまいります。そして、法人営業に対応できる商品「G-Next」のラインナップを拡大し、加盟店を支援してまいります。

法人企業向け営業支援

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次に、13ページでは、法人企業向け営業支援についてご説明申し上げます。

法人企業向け営業支援で、現在のフランチャイズストアの平均年商1億円を、1.5倍の1億5,000万円まで高めることを目指し、今期で2年目を迎えますGx1.5プロジェクトを推進してまいります。

(スライド)右下のグラフは年商1億円を達成した店舗数の推移を表しておりますが、当社では年商1億円を達成した加盟店を「サクセスクラブ」と称した懸賞制度を儲けており、各加盟店のみなさんはサクセスクラブ登録を1つの目標として掲げてただいております。2017年は、過去最多の、対象店舗の約半分に当たる375店舗が年商1億円を達成しました。目標をクリアした加盟店の方々が、次のステージにステップアップするための1つとして、法人営業支援と位置づけしております。

その、内容は大きく3点ございます。まず1点目は、法人営業に対応した「G-Next」商品の展開です。

季節や作業用とあるいは、デザインを共通化することでお客様が継続的に注文しやすいラインナップとしております。この、秋には7シリーズの展開で品揃えを強化し、年間シリーズ全体で200万着の販売を計画いたします。そして、年間50万部を発行しておりますワークマンの商品カタログのダイレクトメールの発送と、全国紙を使用した1ページ全面広告の掲載で、ワークマンと商品の認知度の向上を図ってまいります。また、需要予測発注システムの活用による販売、チャンスロスの抑制と店内作業の軽減化を進めると共に、スーパーバイザーによる同行営業のサポートを行うなど、法人営業をしやすい環境の整備で加盟店をしてまいります。

決算の見通し

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15ページをお願いいたします。

今期の見通しは、チェーン全店売上高832億8,700万円、前期比4.5パーセント増、既存店では3.4パーセント増、営業総収入は579億1,300万円、3.3パーセント増、販売費及び一般管理費は101億3,300万円で2.7パーセント増、営業利益は111億8,000万円で5.4パーセント増、経常利益は123億8,500万円の4.5パーセント増を計画しております。当期純利益は82億2,100万円、4.8パーセント増を見込んで1株当たりの当期純利益は201円48銭で、期末店舗数843店舗を計画いたします。

決算の見通しポイント

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16ページをお願いいたします。決算の見通しのポイントをご説明いたします。

販売計画は、チェーン全店の売上高が前年比4.5パーセント増の832億円で、この内上半期で5.3パーセント増、下半期では3.8パーセント増を計画しております。既存店ベースでは客数で2.4パーセント前後のアップと、客単価1パーセント前後の増加で売上高は3.4パーセント増を計画いたします。

今期の出店は上半期8店舗、下半期19店舗の合計27店舗を開店する計画です。また、スクラップ&ビルド4店舗、閉店5店舗そして長崎県への初出店を含めまして、期末店舗数は前期より22店舗増え、843店舗となる予定です。

PB(プライベート・ブランド)商品開発

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17ページをお願いいたします。

PB商品の開発につきまして、ご説明をいたします。

今期はPB商品の売上高を、前期比約20パーセント増の300億円と計画しております。アウトドアやスポーツにも適したワークマンならではの機能と商品を追求した機能性ウェアは、全国ネットのテレビコマーシャルやSNSの活用による商品の話題作り、全国紙の紙面に広告を掲載するなど知名度アップに踏み込んだ効果で、2018年3月期のブランドの売上は約58億円にのぼり、PB商品全体の2割を占めるまでに成長してまいりました。

そして当社がこれまでに成長してきた戦略の要である「プロが認める品質」を維持したEDLP商品の充実で、低価格政策を強化し、客数の拡大に取り組んでまいります。

加盟店サポート強化

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18ページをお願いいたします。加盟店のサポートについて説明をいたします。

他社にない差別化したPB商品の開発に加えて、需要予測発注システムの本部導入によるチャンスロスの抑制で、店舗業務の効率化を図ってまいります。

需要予測発注システムを簡単にご説明いたしますと、販売規模やトレンドに応じて本部が店舗ごとの店頭在庫を変化させて欠品のない状況を維持し、最大限の売上を上げていこうというシステムです。

今年の3月までで60店舗にこのシステムを導入し、今期は順次店舗数を増やし、300店舗まで展開する予定でございます。そしてデータに基づくタイムリーな売り場の変更、販売促進媒体を連携させたお客さまにわかりやすい、買いやすい売り場作りを進めていくとともに、スーパーバイザーによる同行営業や顧客管理システムの活用で法人営業のバックアップに取り組み、2019年3月末のフランチャイズ・ストアは前期比28パーセント増の720店舗となる予定です。

このうち業務委託店舗からフランチャイズへの契約を変更する店舗は、前期と同様の29店舗を計画しております。今後とも個店売上の向上でフランチャイズ・ストアの増加に取り組んでまいります。

収益分析グラフ

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19ページをお願いします。こちらは2018年3月期の実績と、2019年3月期の見通しの営業利益の主な増減要因と、その影響度を簡単にまとめたグラフでございます。

グラフの右側、2019年3月期の主な増加要因は、ロイヤリティー収入など加盟店からの収入が6.7パーセント増、売上とPB商品の販売による粗利高の向上により、直営店の売上総利益が2.1パーセントの増加で、合わせて8.8パーセントの増加を見込んでおります。

一方で減少する要因は、国内メーカーからの商品仕入れが若干減少するため、流通センターからの業務受託収入が減り、その他の営業収入は0.9パーセントの減少。そして販売費および一般管理費は人件費、消耗備品費、減価償却費などで2.5パーセントの減少。合わせて3.4パーセントの減少をも見込んでおります。その結果2019年3月期の営業利益は前期比5.4パーセントの増加と見込んでおります。

株主還元

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20ページをお願いいたします。最後に株主還元についてご説明いたします。

弊社では3月末の年間配当をもって株主還元とさせていただいております。配当性向は30パーセントをめどとしております。2018年3月期につきましては、8期連続の増配となる58円を予定しております。2019年3月期につきましては58円を公表しておりますが、業績のさらなる向上で修正発表できるよう努めております。

以上で私からの説明を終わらせていただきます。ご静聴ありがとうございました。

貸借対照表1

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飯塚幸孝氏(以下、飯塚):本日は弊社の決算説明会にご出席していただきまして、誠にありがとうございます。それでは平成30年3月期の貸借対照表、損益計算書、およびキャッシュ・フロー計算書につきまして、簡単ではありますがご説明させていただきます。

決算説明会資料の22ページをお願いいたします。貸借対照表からご説明いたします。

当期の資産合計は732億4,600万円で、前期末より44億8,300万円増加いたしました。

資産の内訳では、流動資産が521億9,300万円で、前期末より43億4,400万円の増加となりました。増減したものの科目は、現金および預金で41億2,500万円の増加、加盟店貸勘定で3億3,300万円増加、商品では1億5,600万円減少いたしました。現金および預金の説明につきましては、キャッシュ・フロー計算書のところで説明させていただきます。

まず初めに加盟店貸勘定につきましては、FC店が増加したことで、対象となった店舗数が前期末より26店舗増加の620店舗となったことから、3億3,300万円増加いたしました。

商品では、店舗在庫は直営店の数が前期末より8店舗減少したことで2億1,800万円減少、流通センター在庫が2億7,700万円増加、海外からの未着商品が2億3,600万円減少、直販部およびオンラインストア在庫が2,100万円増加、合計で1億5,600万円減少いたしました。

次に固定資産は210億5,300万円で、前期末と比べ1億3,800万円増加いたしました。

固定資産の内訳では、有形固定資産が149億1,300万円で、前期末より4億5,500万円の増加、無形固定資産は2億8,800万円で、前期末より3,300万円の減少、投資その他の資産は58億5,200万円で前期末より2億8,300万円減少いたしました。

有形固定資産の増加は、新規出店とスクラップ・アンド・ビルドで合計34店舗出店したうち、自社で建設した店舗が29店舗あったことなどで、建物などの有形固定資産勘定に14億7400万円計上した一方、減価償却費9億5,300万円、減損損失および固定資産除却損の計上で約6,600万円の計上となり、4億5,500万円増加いたしております。

次に無形固定資産では、ソフトウェア取得より減価償却費の計上が多くなったことで減少をしております。

投資その他の資産では、主に差入保証金が建設協力金の返済を受けたことで、2億8,300万円減少いたしました。

貸借対照表2

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23ページをお願いいたします。当期の負債合計は138億6,800万円で前期末より11億4,000万円減少いたしました。

負債の内訳では、流動負債が109億3,200万円で、前期末より7億7,600万円の減少。固定負債は29億3,600万円で、3億6,300万円減少いたしました。流動負債の主な科目の増減は、買掛金・加盟店買掛金で1,900万円減少。未払金で伊勢崎流通センター建設代金を支払ったことで18億8,500万円減少。一方で未払い法人税等で4億4,200万円増加。未払い消費税等で6億1,000万円増加いたしました。

固定負債は、主に預り保証金で加盟店から預かるものを1契約150万円から100万円に減額したことで、3億6300万円減少いたしました。

純資産はとくに説明を必要とする科目がありませんので省略させていただきます。

キャッシュ・フロー計算書

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続きましてキャッシュ・フローの状況につきましてご説明申し上げます。24ページをお願いいたします。

営業活動によるキャッシュ・フローで得た資金は98億5,700万円で、前期と比べ28億6,900万円増加いたしました。

おもな増加項目は税引前当期純利益の計上で11億5,600万円、たな卸資産の減少で15億3,100万円、未払消費税等の増加で8億9,400万円、一方で減少要因となった項目は加盟店貸勘定の増加で3億4,000万円、仕入債務の減少で5億1,900万円、預かり保証金の減少で3億5,600万円であります。

投資活動によるキャッシュ・フローで使用した資金は44億6,700万円で、前期と比べ66億6,200万円減少いたしました。

前期と比べて支出が減少した要因は、定期預金の払い戻しが90億円増加、一方で支出が増加したおもな項目は、定期預金の預け入れが10億円増加、有形固定資産の取得による支出が13億9,300万円でありました。

財務活動によるキャッシュ・フローで使用した資金は22億6,400万円で、前期と比べ2億9,200万円増加いたしました。

これはおもに、配当金の支払額が2億8,600万円増加したことによるものであります。

これらの結果、当期末の現金及び現金同等物の残高は、全期末より31億2,500万円増加し、186億7,400万円となりました。

続きまして損益計算書についてご説明申し上げます。

損益計算書1

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25ページをお願いいたします。

当期の営業収入は143億9,000万円で、前期比7.5パーセント増となりました。

営業収入の内訳では、加盟店からの収入が113億1,100万円で前期比10.4パーセント増、その他の営業収入は30億7,800万円で前期比2.0パーセント減少いたしました。

加盟店からの収入が前期に比べ10.4パーセント増加したのは、加盟店の期中平均店舗数が680店舗と前期比で25店舗増加したことで、加盟店からの収入の対象となる加盟店売上高が、当期710億9,800万円で、前期比7.2パーセント増加したことと、加盟店契約料が前期と比べ約6,000万円増加したことがおもな理由であります。

その他の営業収入が2パーセント減少したのは、国内メーカーからの仕入が0.3パーセント減少したことで、業務受託収入などが約3,800万円、賃貸料収入が前期比で約1,500万円減少したことがおもな理由であります。

次に売上高についてご説明いたします。

売上高は416億9,200万円で、前期に比べ7.8パーセント増加いたしました。

売上高の内訳では、直営店売上高が86億400万円で前期比8.2パーセントの増加、加盟店向け商品供給売上高も330億8,700万円で、前期比7.6パーセント増加いたしました。

直営店売上高が8.2パーセント増加したのは、直営店の期中平均店舗数が前期より3店舗増加したこと、全般的に売上が好調だったことが理由であります。

加盟店向け商品供給売上高が7.6パーセント増加したのは、FC店の期中平均店舗数が25店舗増加したことと、直営店と同様で売上が好調だったことで、流通センターからの商品供給が増えたことが増加した理由であります。

損益計算書2

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26ページをお願いいたします。売上総利益についてご説明いたします。

当期の売上総利益は60億7,700万円、売上総利益率は70.6パーセントで、前期と比べ3.8ポイント上昇いたしました。

その要因は、海外直接仕入が増加し5.0ポイント上昇、一方で、国内ベンダー仕入の減少で1.3ポイント下降いたしております。

販管費及び一般管理費は、当期98億6,400万円で前期比7.9パーセントの増加、金額ベースで約7億2,100万円増加いたしました。

増加したおもな項目では、人件費で約1億600万円、販売費で約4,000万円、直営店が期中平均で3店舗増加したことで約3,800万円、流通センターの運営費用で約2億6,600万円、旅費交通費、消耗備品費等一般管理費で約3億200万円、一方で減少した項目は、地代家賃等一般管理費で約3,100万円、差引で約7億2,100万円増加いたしました。

営業利益は、営業総利益が当期204億6,800万円で前期より17億7,100万円増加、率では9.5パーセント増、販売費及び一般管理費が前期より約7億2,100万円増加したことで106億300万円となり、前期比11パーセント増加いたしました。

営業外損益につきましては、営業外収益は当期13億1,200万円で前期に比べ6,800万円増加、営業外費用は当期5,900万円で前期に比べ200万円減少、その結果、経常利益は118億5,600万円となり、前期比10.4パーセント増となりました。

次に特別損失についてご説明いたします。

当期の特別損失は、営業店1店舗、閉店予定7店舗、返却予定4店舗の減損損失で約5,300万円、閉店店舗1店舗および店舗入口看板の交換で、固定資産除却損を700万円計上しました。

この結果、当期純利益は78億4,400万円となり、前期比で9.8パーセント増加いたしました。

以上、簡単ではありますが、わたしからの説明を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

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