1. 日経平均株価は6日続落、半導体、銀行など下落
2024年12月20日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比111円68銭安の3万8701円90となりました。6日続落です。6日続落は9月3日~11日の7日続落以来です。
19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は11営業日ぶりに反発したものの、上げ幅は前日比15ドルほどとわずかでした。18日には米連邦準備理事会(FRB)が追加利下げに慎重になるとの見方が広がり大幅安となっていました。外国為替市場では円安・ドル高傾向になっており、自動車・機械など、輸出関連銘柄は買われました。一方で、19日の主要な半導体銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が3日続落したことから、アドバンテスト、ソフトバンクグループ、ディスコなど半導体関連銘柄が売られました。また、日銀は19日まで開いた金融政策決定会合で、政策金利の据え置きを決定しました。会合後の記者会見で植田和男総裁が追加利上げに慎重な姿勢を見せたことから、利上げ期待が後退し、みずほフィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀行株が軒並み下落しました。
今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。いよいよ年末です。米国など海外勢はクリスマスから年末にかけての休暇に入るため商いが薄くなりそうです。日本では年末の大納会に向けて株価が上がる「掉尾(とうび)の一振」が起こりやすいとされます。少額投資非課税制度(NISA)の2024年の枠で買える最終購入日が26日となっており、駆け込みで日本株も買われる可能性があります。ただ、4万円越えでの年越しができるかどうかは微妙なところです。
気になるのは為替相場です。日銀が追加利上げを見送ったことから、円安・ドル高傾向が続いています。1ドル=160円が視野に入ってきました。政府要人の口先介入も含めて、急な値動きになることがありますので注意が必要です。