国税庁が2023年12月に公表した「民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均年収は458万円でした。

年収400万円台の方は、いくら貯蓄をしているのでしょうか。

今回は、2024年5月17日に公開された最新データより、年収400万円台の貯蓄事情について解説します。

記事の後半では、効果的に資産形成する方法について解説するので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 年収400万円台は全体の何割?

国税庁が2023年12月に公表した「民間給与実態統計調査」によると、年収400万円台は全体の15.3%でした。

男女別にみると、男性は17.7%、女性は12.1%となっています。

【写真1枚目/全3枚】日本の年収事情。次の写真で「年収400万円台世帯」の貯蓄の内訳を見てみる1/3

日本の年収事情

出所:国税庁「民間給与実態統計調査」

過去の割合と比較すると、男性はおおむね横ばい、女性はわずかに増加している傾向となっています。

では、年収400万円台だといくら貯蓄額があるのか、確認しましょう。

2. 年収400万円台の世帯の貯蓄額はいくら?

同じ年収400万円台でも、現役世代と公的年金を受け取る世代では、貯蓄額も異なるでしょう。

年収400万円台の方の貯蓄額を、二人以上の世帯と現役世代に分けて確認します。

2.1 貯蓄額

年収400万円台の貯蓄額を二人以上の世帯と勤労世帯で確認します。

まず、年収400万円以上450万円未満のレンジで確認しましょう。

  • 二人以上の世帯:2120万円
  • 勤労世帯:875万円

貯蓄額に約2.4倍の差がありました。

次に、年収450万円以上500万円未満のレンジで確認しましょう。

  • 二人以上の世帯:1714万円
  • 勤労世帯:987万円

勤労世帯では、貯蓄額が1000万円に満たない結果となりました。

では、金融資産の構成割合を確認しましょう。

3. 【年収400万円台前半世帯】金融資産の内訳

2人以上の世帯における金融資産の構成割合は、年収400万円以上450万円未満のレンジだと以下の通りです。

  • 通貨性預貯金:32%
  • 定期性預貯金:31%
  • 生命保険など:19%
  • 有価証券:17%

預貯金が全体の6割を超える結果となりました。

続いて勤労世帯における金融資産の構成割合は、以下の通りです。

  • 通貨性預貯金:44%
  • 定期性預貯金:23%
  • 生命保険など:22%
  • 有価証券:8%

それぞれの世帯における金融資産額2/3

それぞれの世帯における金融資産額

出所:総務省統計局「家計調査(貯蓄・負債額)」を元に筆者作成

次章では、年収450万円以上500万円未満のレンジで確認しましょう。

4. 【年収400万円台後半世帯】金融資産の内訳

年収400万円台後半世帯の金融資産の内訳について、2人以上の世帯で見ると以下のとおりとなっています。

  • 通貨性預貯金:33%
  • 定期性預貯金:27%
  • 生命保険など:17%
  • 有価証券:21%

次に、勤労世帯における金融資産の割合を確認しましょう。

  • 通貨性預貯金:41%
  • 定期性預貯金:21%
  • 生命保険など:22%
  • 有価証券:14%

それぞれの世帯における金融資産額3/3

それぞれの世帯における金融資産額

出所:総務省統計局「家計調査(貯蓄・負債額)」を元に筆者作成

では、効果的な資産形成をするために、踏まえておきたいポイントについて確認しましょう。

5. 年収400万でも効果的に資産形成するには?

年収400万円台で効果的に貯蓄をするためには、以下のポイントを踏まえましょう。

  • 家計の不要な支出を削減する
  • 先取り貯蓄をする
  • 金利の高い商品に運用する

それぞれのポイントについて確認しましょう。

5.1 家計の不要な支出を削減する

まずは、家計の支出項目を見直して、不要な支出を抑えましょう。

支出項目には、変動費と固定費があります。

  • 変動費:食費、光熱費、美容代、交際費など
  • 固定費:住居費、通信費、保険料など

家計の支出を見直す場合は、毎月の支出を一定の固定費から見直すのがセオリーです。

保険料や通信費を見直して、毎月の負担を抑えられれば、貯蓄に回せる資金が増やしましょう。

5.2 先取り貯蓄をする

先取り貯蓄は、収入からあらかじめ一定の金額を貯蓄する方法です。

収入から先取り貯蓄分を除いて、残った金額で生活をやり繰りすると、効率的に貯蓄ができます。

先取り貯蓄をする場合、目標としては手取りの25%を貯蓄できるようにしましょう。

5.3 金利の高い商品に運用する

先取り貯蓄をする場合、金利の高い商品に運用させることも重要です。

預貯金は金利が低いため、インフレが生じた場合に資産価値が目減りするリスクがあります。

そのため、株式や投資信託といった金利の高い商品に投資して、「お金がお金を生み出す」仕組みづくりを始めましょう。

毎月3万円を20年間運用に回す場合、金利が0.2%と3%で比較すると、以下の通りです。

  • 金利0.2%:735万円(元本720万円、運用益15万円)
  • 金利3%:985万円(元本720万円、運用益265万円)

金利が高いと運用益も高くなるため、より金利の高い商品に投資をすると良いです。

ただし、投資をする場合は、以下のポイントを踏まえながら準備してください。

  • 長期投資:長期間にわたって金融資産を保有する
  • 分散投資:複数の資産にわけて投資をおこなう
  • 積立投資:毎月決まった金額で投資をおこなう

株式や投資信託に運用させるなら、NISAやiDeCoといった税制が優遇される制度の活用も検討してみましょう。

6. 効率的に貯蓄する方法とは

効果的に貯蓄をするためには、以下のポイントを踏まえながら準備すると良いです。

  • 家計を見直して生活支出を減らす
  • 先取り貯蓄をする
  • 運用効果の高い金融商品に投資する

まず、家計を見直して不要な支出を減らしましょう。

家賃や保険料といった固定費をはじめ、通信費やサブスク費用に無駄がないか確認してください。

先取り貯蓄は、手取りの収入から一定の割合を貯蓄に回す貯蓄方法です。

先取り貯蓄の割合は、手取り収入の25%を回せるように、家計管理をしてください。

最後に、先取り貯蓄する分を運用効果の高い金融商品に回しましょう。

投資信託や株式への投資は、預金に比べて運用効果が高い金融商品です。

NISAやiDeCoを活用しながら、将来の資産を形成しましょう。

7. 効率的に貯蓄するにはライフプランの見直しが重要

貯蓄を効率的にするためには、家計の見直しや運用効果の高い金融商品への投資など、踏まえておくべきポイントが多岐にわたります。

将来の生活状況が見通せるライフプランを作成して、今の生活状況を見直す必要がないか確認しましょう。

参考資料