3. 「年金格差」を和らげるためには?
国民年金・厚生年金の受給額分布を男女別に見てきました。
平均年金月額は、厚生年金は男女ともに10万円以上、国民年金は男女ともに5万円台です。
この平均年金月額を単純比較すると、厚生年金のほうが約9万円多くなっています。さらに「男性だけ」を比べたとき、国民年金と厚生年金の間には10万円以上の差があります。
将来国民年金だけを受給するみなさんの場合、まずは付加保険料の納付、国民年金基金への加入や、繰下げ受給などで受給額を増やす工夫を検討してみるとよいかもしれません。
また、厚生年金に加入されている場合は、国民年金よりも手厚い受給額が期待できますが、現役時代の稼ぎには及ばない年金額であることは、しっかり念頭に置いておきたいところですね。
4. 「ゆとりの年金生活」のために
今回は、いまのシニア世代が、国民年金・厚生年金をどのくらい受け取っているかを眺めてきました。
統計資料からも、公的年金だけでゆとりある老後を送ることができる世帯は、ごくわずかであることが推測できます。そこで、若いころからの貯蓄の成果が役に立つときがやってくるのです。
国民年金・厚生年金、いずれの加入者も、老後のお金を「自助努力」で作っていくことを視野に入れて、より確実な備えをしていきたいものです。
いったん上げてしまった生活レベルを戻すことは、簡単なことではありません。歳を重ねて健康面の不安を抱えた場合など、それはなおさら難しいこととなるでしょう。
ゆとりある年金生活を送るためのヒントを、「お金のプロ」と一緒に考えてみませんか?