老後資金準備のためにご自身の貯蓄について考えたことはありますか。
2024年3月、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」が公表されました。
「少子高齢化」や「老後2000万問題」を抱えてる現代の日本において、自身の老後の生活資金が十分用意できているか不安に思われている方が多いようです。
本記事では60歳代・70歳代の貯蓄額平均や中央値などの参考データをもとに、自身の貯蓄がこのままの状態で問題ないかを確認していきましょう。
記事の後半では、老後資金づくりに意識したい「分散」の考え方について解説します。
1. 【60歳代・単身世帯】貯蓄3000万円以上は何パーセント?
まずは、60歳代・単身世帯で「貯蓄3000万円以上」の割合を、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」からチェックしていきましょう。
1.1 【60歳代・単身世帯】金融資産非保有世帯を含む貯蓄額
60歳代・単身世帯のうち、貯蓄貯蓄3000万円以上の割合は約15%となりました。
【60歳代・単身世帯】貯蓄3000万円以上の割合
- 15.1%
【60歳代・単身世帯】平均貯蓄額と中央値
- 平均:1468万円
- 中央値:210万円
【60歳代・単身世帯】貯蓄額別の割合
- 金融資産非保有:33.3%
- 100万円未満:8.5%
- 100~200万円未満:4.7%
- 200~300万円未満:2.8%
- 300~400万円未満:4.3%
- 400~500万円未満:2.4%
- 500~700万円未満:3.5%
- 700~1000万円未満:2.8%
- 1000~1500万円未満:6.6%
- 1500~2000万円未満:4.5%
- 2000~3000万円未満:8.0%
- 3000万円以上:15.1%
60歳代おひとりさまのうち、約6人に1人が貯蓄3000万円以上とわかります。
一方、貯蓄を保有しない世帯は3割以上。かなり大きな割合であるといえるでしょう。
ほぼ同数という結果からも、60歳代・単身世帯の「貯蓄」事情は二極化傾向にあるとわかります。
次の章では、同じ世代の二人以上世帯の結果と比較していきましょう。