5月も後半になり、まもなく6月を迎えようとしています。
6月は年金支給月であり、2ヶ月ぶりの年金を心待ちにしているシニアもいるかもしれません。
一方で、国民年金の保険料納付期間を5年間延長することについても議論がなされており、老後への不安を覚える人も多いでしょう。
今回は2023年12月に厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、最新の厚生年金と国民年金の受給額を確認していきます。
後半では、老齢年金全体の平均年金月額も一覧で紹介しますので、老後生活について考えるきっかけにしてみてください。
1. わかりやすく解説「公的年金とは」
まずは基本の公的年金の仕組みを知っておきましょう。
1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律
- 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金(2階部分)
- 公務員やサラリーマンなどが加入する
- 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
公的年金制度は、現役世代が支払う保険料を基にして、現役世代の年金受給者に支給する「賦課方式」となっています。
働き方などによって加入する年金が異なり、国民年金単体の方と、厚生年金と国民年金の両方に加入する方がいます。
国民年金は一律の保険料を支払いますが、厚生年金は報酬比例制となっており、収入が多い人ほど保険料が高くなる仕組みです。
このため、厚生年金には個人差が出やすいのが特徴です。
2. 次回の年金支給日は6月14日(金)
公的年金は2ヶ月に1度、偶数月の15日(土日・祝祭日の場合は直前の平日)が支給日となります。
年金支給日:支給対象月
- 2024年6月14日(金):2024年4月分・2024年5月分
- 2024年8月15日(木):2024年6月分・2024年7月分
- 2024年10月15日(火):2024年8月分・2024年9月分
- 2024年12月13日(金):2024年10月分・2024年11月分
6月14日には4月と5月分の年金がまとめて支給されます。
例えば月額20万円の年金を受給している場合、支給日に約40万円が支給されることになります。
受給者は2ヶ月分の年金を一度に受け取るため、計画的な資金管理が求められます。
ご自身の年金見込み額を知りたい場合は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を活用するとよいでしょう。
次章からは、厚生労働省の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」では、年齢ごとの平均年金月額を紹介していきます。