老後破綻という言葉をしばしば耳にするようになりましたが、将来のお金のことが心配だと感じる人も多いのではないでしょうか。将来の不安にはさまざまな理由があると思います。たとえば、貯金に対して苦手意識があったり、浪費家であったり、退職金のない会社に勤めていたり…。

安心して老後の生活を迎えるためには、そういった不安のタネをきちんと解決していくことが必要です。そこで今回は、お悩み別に将来の不安を解消するための方法をご紹介します。

貯金が苦手で老後資金が貯まらない人

まずは、貯金に対する苦手意識があり、計画的にお金が貯められていないという人。こういう人にやってほしいのが次のことです。

  • 給料日には手取り月収の2割(実家暮らしなら4割)を別口座に移し、その口座のキャッシュカードは家に保管する
  • 手帳に今日使った金額を書き入れる
  • 1週間の予算を決めて、食費や被服費、交際費などの「好きに使えるお金」をその中でやりくりする
  • 「貯金が苦手」だと思い込むのをやめる

こういう人に多いのが、「その日暮らし」という感覚で1日1日を過ごしていること。毎日すべてがリセットされてしまうために、中長期的な視点が持てず、将来のことを考えられない生活になってしまっていませんか。

たとえば、1週間という単位を強く意識して生活してみてください。たくさんお金を使いすぎてしまったなと思っても、「今日は使いすぎちゃったな」で終わってしまっているかもしれません。1週間単位の予算がないと、そういう感覚になってしまいがち。

「1週間で好きに使えるお金は1万円」と決めてしまえば、「一昨日2000円、昨日3000円使って、今週は残り5日だからあと5000円だ」という意識に変わります。たとえば、「今週土日に遊びに行くから平日は抑えよう」というように、1週間という単位の中で調整してみてください。

また、「貯金が苦手」と思い込むのは今日で終わりにしましょう。そう思っていると、本当に苦手になっていきます。自分の弱点を把握するのは必要なことではありますが、それを甘えの口実にしてはいけません。「貯金が苦手」と自認する人の多くは、「貯金するのが嫌い」な人です。我慢するのもいやで、好きなように生きていたいというタイプが多いのではないかと思います。

気持ちはわかりますが、好きに生きるか将来の不安に今から備えるかはあなた次第。「貯金が苦手」だと自認していようがいまいが、そんな事情は関係なく現実は冷酷です。「苦手か得意か」ではなく、「やっているかいないか」で結果が変わるということを忘れずに。

浪費グセがあって老後が不安な人

貯金ができないワケではないのに、浪費グセがあるという人。コツコツ貯めていた貯金を、何かの拍子にパーッと使いたくなってしまう人。臨時収入はすぐに使ってしまう人。クレジットカードでの買い物が好きな人。こういった特徴がある人は、浪費グセで将来困ることになる可能性が高い人です。

浪費グセの原因は人によると思いますが、孤独感であったりストレスであったり、劣等感であったりと、現状の生活に不満を抱いているケースが多いものです。そういう自分を「買い物」以外の方法で解放してあげる必要があります。まずは最優先で、ストレスや劣等感から解放される方法を探してください。そのうえで、次のようなポイントに気をつけてお金の使い方を変えていきましょう。

  • クレジットカードをやめてプリペイド式カードの中でやりくりする
  • スマホに入っている通販サイトのアプリを削除する
  • ショッピングセンターに足を踏み入れる回数を決める

退職金がなく老後資金が不安な人