4. 年金受給額が月20万円のケースの手取り額は?
年金受給を65歳から始めたとして、額面の年金月額が20万円だとすると、社会保険料が月額1万3100円天引きされます。
また、65歳以上で年金受給額が158万円を超える人は源泉徴収の対象となるため、ほかの控除項目がなければ所得税も源泉徴収されます。
目安として、およそ月額9000円ほどになる試算です。
以上をふまえると、65歳時点で月20万円の年金受給対象の方は、この時点で手取りが18万円以下まで減る計算となります。
さらに10月からは住民税の天引きも始まるので、手取りが減る可能性もあるでしょう。
※自治体によって金額は異なります。なお、12ヶ月に均等に分けられるわけではないため、月々の負担額は異なります。
5. まとめにかえて
2024年は定額減税が実施されるため、実際には所得税と住民税のあわせて4万円が減税される見込みです。
そのため、実際の手取り額はもう少し高くなることが見込まれます。
とはいえ、現役時代よりも収入が下がる世帯にとって、多くの天引きは負担が高いといえるでしょう。
今のうちからしっかり老後のプランを練っておきたいですね。
参考資料
- 国税庁「No.1600 公的年金等の課税関係」
- 生命保険文化センター「公的年金の税金(所得税)はどうやって計算される?」
- 東京都三鷹市「第九期介護保険料(第1号被保険者)について」
- 新座市「例6 65歳以上の公的年金受給者の場合の国民健康保険税の計算方法」
- 東京都世田谷区「住民税について」
太田 彩子