3. 【chocoZAPが急成長!RIZAPの今後は?】データ活用がもたらす可能性
「月額2980円、追加料金なしで多彩なサービスを受けることができる」という方針を貫く限り、chocoZAPは顧客単価を上げることができないビジネス構造です。ただ、次の事業創出に向けた下準備は着々と進行しています。それがリアル店舗とアプリで収集したデータの活用です。すでに今年2月には店舗サイネージやアプリを活用した広告プラットフォーム事業を開始。120万人を超える会員基盤の有効活用を模索しています。
その中で同社が特に注力しているのが、ウェルビーイングプラットフォームの構築です。自社だけでなく外部企業の医療データや公共データなどを連携し、健康ソリューションに欠かせないインフラとなることを目指しています。
瀬戸社長は「病気を予防するためには原因を特定するためのデータが必要だが、RIZAPではすでにヘルスウォッチや体組成計、アプリの記録などで膨大なデータを所有している。それに加えて、改善するためのソリューションも提供することができる」と展望を語ります。すでにchocoZAPメディカルを活用した医療連携のビジネスモデルは固まっており、今後の展開を計画しています。
会員と店舗の拡大が続く中で論じるのはまだ早いかもしれませんが、いずれコンビニジムの拡張による成長に限界が出てきても、予防医療におけるインフラを構築できていれば、RIZAPがデータ会社として大きく飛躍を遂げる道が拓けます。同社はすでにITエンジニアの採用を積極的に進めており、近いうちにさらに具体的な事業化のビジョンをみることができるかもしれません。
参考資料
大蔵 大輔