3. 【60歳代・70歳代】単身・二人以上世帯の貯蓄額をチェック!

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」より、70歳代の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

3.1 60歳代:単身世帯・二人以上世帯の平均貯蓄額

それぞれの世帯における貯蓄額の割合は、以下の通りです。

60歳代・単身世帯(平均:1468万円、中央値:210万円)

  • 金融資産非保有:33.3%
  • 100万円未満:8.5%
  • 100~200万円未満:4.7%
  • 200~300万円未満:2.8%
  • 300~400万円未満:4.3%
  • 400~500万円未満:2.4%
  • 500~700万円未満:3.5%
  • 700~1000万円未満:2.8%
  • 1000~1500万円未満:6.6%
  • 1500~2000万円未満:4.5%
  • 2000~3000万円未満:8.0%
  • 3000万円以上:15.1%

60歳代・二人以上世帯(平均:2026万円、中央値:700万円)

  • 金融資産非保有:21.0%
  • 100万円未満:5.9%
  • 100~200万円未満:4.5%
  • 200~300万円未満:4.3%
  • 300~400万円未満:3.0%
  • 400~500万円未満:1.9%
  • 500~700万円未満:7.2%
  • 700~1000万円未満:6.7%
  • 1000~1500万円未満:6.8%
  • 1500~2000万円未満:5.4%
  • 2000~3000万円未満:9.5%
  • 3000万円以上:20.5%

貯蓄額の中央値は、単身世帯が210万円、二人以上の世帯は700万円でした。

同世代間でも、かなり大きな開きがあるとわかります。

3.2 70歳代:単身世帯・二人以上世帯の平均貯蓄額

それぞれの世帯における貯蓄額の割合は、以下の通りです。

70歳代・単身世帯(平均:1529万円、中央値:500万円)

  • 金融資産非保有:26.7%
  • 100万円未満:5.8%
  • 100~200万円未満:4.3%
  • 200~300万円未満:4.1%
  • 300~400万円未満:3.3%
  • 400~500万円未満:2.5%
  • 500~700万円未満:6.6%
  • 700~1000万円未満:5.1%
  • 1000~1500万円未満:8.6%
  • 1500~2000万円未満:5.3%
  • 2000~3000万円未満:8.2%
  • 3000万円以上:17.3%

70歳代・二人以上世帯(平均:1757万円、中央値:700万円)

  • 金融資産非保有:19.2%
  • 100万円未満:5.6%
  • 100~200万円未満:5.1%
  • 200~300万円未満:4.3%
  • 300~400万円未満:4.7%
  • 400~500万円未満:2.5%
  • 500~700万円未満:6.2%
  • 700~1000万円未満:5.8%
  • 1000~1500万円未満:10.2%
  • 1500~2000万円未満:6.6%
  • 2000~3000万円未満:7.4%
  • 3000万円以上:19.7%

70歳代でも単身世帯ではおよそ4人に1人、二人以上の世帯では5世帯に1世帯が貯蓄できていません。

また、高い値に引っ張られるとされる「平均値」と、より実態に近しい「中央値」との開きも気になるところです。

こうした貯蓄状況から、老後の住まいについて不安に思うシニア世代が増えていると考えられます。

次の章からは、ファイナンシャルプランナーが考える「老後の住まい」のポイントを解説していきます。