4. いまの働き方は、将来の年金額に繋がっています
今回は厚生労働省の資料をもとに、公的年金のしくみや、厚生年金と国民年金の受給額事情を整理してきました。貯蓄や収入、さらには健康状態などは人それぞれ。老後の支出は家族構成やライフスタイルによっても変わってきます。
高齢者の就労の機会を広げる制度の整備は進んでいますが、シニア世代の就労では健康状態との相談が必要となる可能性も頭に入れておく必要があるでしょう。
働き方、そして生き方の多様化が進むいま。昭和のひところと比べてライフスタイルの選択肢は明らかに増えています。
その中で一つだけ心に留めておきたいのは、いまの働き方は、自分が受け取る将来の年金額に少なからぬ影響を与えるのだということ。
若いうちから老後の年金暮らしを念頭に置いた仕事選びをしましょうというのもナンセンスなお話かもしれません。
でも、預貯金にプラスしてつみたて投資を検討する、ねんきん定期便や給与明細には必ず目を通す、といった地道な習慣も、一生涯の財産となるはずです。
参考資料
吉沢 良子
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/校閲者/編集者/マネー・終活関連記事担当
早稲田大学卒。公益法人勤務を経て、フリーランス校閲・校正・編集者として15年以上の経験を持つ。2020年よりLIMO編集部に所属。現在は、厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、介護や終活など「シニアを取り巻くくらしとお金」にまつわる記事を担当。総務省「家計調査」や、厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」などの一次資料に基づくデータ記事の執筆に強み。ビジネスケアラー生活を乗り切り認知症の家族の看取りを経験した。「認知症介助士」取得。趣味は美術館巡り、映画鑑賞、庭いじり。(2024年5月27日更新)
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
くらしとお金の経済メディア『LIMO』編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
1984年生まれ。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にて国内外株式、債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、個人顧客向け資産運用コンサルティング業務に従事。特に老後資金準備にむけて、投資信託や株式、債券などを用い、顧客ニーズやライフプランにあわせた丁寧でわかりやすい資産運用の提案が強み。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~』の編集長。LIMOでは厚生労働省、金融庁、総務省、財務省(国税庁)など官公庁の公開情報等をもとに公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障制度、貯蓄、教育、キャリアなどをテーマに執筆。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)、中学・高校社会科(公民)教員免許保有。3児のひとり親で趣味は音楽鑑賞と読書(2025年6月7日更新)