3. 70歳代の34.9%が「住民税非課税世帯」に該当…年代別に割合をチェック!
厚生労働省「令和4年国民生活基礎調査」によると、全世帯に占める住民税非課税世帯の割合は以下の通りとなりました。
- 29歳以下:29.7%
- 30~39歳:9.2%
- 40~49歳:9.2%
- 50~59歳:11.3%
- 60~69歳:19.2%
- 70~79歳:34.9%
- 80歳以上:44.7%
- 65歳以上:35.0%
- 75歳以上:42.5%
- 総数:24.2%
全世帯における住民税非課税世帯の割合は24.2%です。
年代別で見ていくと、30歳代、40歳代は10.0%未満ですが、それ以外の年代では10.0%を超えています。
60歳代になると一気に住民税非課税世帯の割合が高くなり、70歳代になると34.9%と3割を超える結果に。
この要因の1つとして、公的年金の収入が少ないことがあげられます。
「公的年金だけでは生活できない」、「老後破綻」などのネガティブな声が聞こえてくるとおり、国民年金や厚生年金だけで長い老後生活を送ることは容易ではないようです。
では、老後の年金収入はどれくらいあるのでしょうか。
4. 老後の年金収入「国民年金・厚生年金」は月額いくら?
厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2022年度末現在の「国民年金・厚生年金」の平均月額は次のとおりです。
4.1 国民年金の平均月額
- 男女全体:5万6316円
- 男性:5万8798円
- 女性:5万4426円
受給額ごとの人数
- 1万円未満:6万5660人
- 1万円以上~2万円未満:27万4330人
- 2万円以上~3万円未満:88万1065人
- 3万円以上~4万円未満:266万1520人
- 4万円以上~5万円未満:465万5774人
- 5万円以上~6万円未満:824万6178人
- 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
- 7万円以上~:178万3609人
4.2 厚生年金の平均月額
- 男女全体:14万3973円
- 男性:16万3875円
- 女性:10万4878円
※上記、厚生年金の平均月額には国民年金部分を含む。
受給額ごとの人数
- 1万円未満:6万1358人
- 1万円以上~2万円未満:1万5728人
- 2万円以上~3万円未満:5万4921人
- 3万円以上~4万円未満:9万5172人
- 4万円以上~5万円未満:10万2402人
- 5万円以上~6万円未満:15万2773人
- 6万円以上~7万円未満:41万1749人
- 7万円以上~8万円未満:68万7473人
- 8万円以上~9万円未満:92万8511人
- 9万円以上~10万円未満:112万3972人
- 10万円以上~11万円未満:112万7493人
- 11万円以上~12万円未満:103万4254人
- 12万円以上~13万円未満:94万5662人
- 13万円以上~14万円未満:92万5503人
- 14万円以上~15万円未満:95万3156人
- 15万円以上~16万円未満:99万4044人
- 16万円以上~17万円未満:104万730人
- 17万円以上~18万円未満:105万8410人
- 18万円以上~19万円未満:101万554人
- 19万円以上~20万円未満:90万9998人
- 20万円以上~21万円未満:75万9086人
- 21万円以上~22万円未満:56万9206人
- 22万円以上~23万円未満:38万3582人
- 23万円以上~24万円未満:25万3529人
- 24万円以上~25万円未満:16万6281人
- 25万円以上~26万円未満:10万2291人
- 26万円以上~27万円未満:5万9766人
- 27万円以上~28万円未満:3万3463人
- 28万円以上~29万円未満:1万5793人
- 29万円以上~30万円未満:7351人
- 30万円以上~:1万2490
年金受給額は個々で異なります。
公的年金だけで生活することは難しいと想定し、現役時代から老後資金として貯蓄に励んでいた方もいるでしょう。
住民税非課税世帯の要件に個人の資産額は含まれないため、年金収入が少なく住民税非課税世帯に該当するが3000万円以上の貯蓄を保有しているといった世帯もあると考えられます。
最後に、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」から70歳代の貯蓄事情を見ていきましょう。