3. 働くシニア世代は増加傾向
内閣府が公表している「高齢社会白書」では、どの年代においても就業率が増加傾向にあります。
60歳代前半は全体の73%、60歳代後半は全体の50.8%が就業しています。
また、70歳代前半でも、全体の約3割が何らかの仕事に就いていました。
働けるうちはいつまでも働きたいと考えている高齢者が、全体の約4割います。
長い老後生活で、仕事を続けながら老後生活を送りたいと考えているシニア世代が増えているといえるでしょう。
一方で、仕事を続けないと生活ができない状況のシニア世代もいるといえます。
「生活を維持するために働く」老後ではなく、「生きがいのために働く」老後になるように、貯蓄や資産形成が重要になるでしょう。
4. 社会保険料の増加や物価高に備えた資金準備
社会保険料の増加や物価高など、シニア世代を取り巻く生活状況は苦しくなっています。
実際に、2024年度の介護保険料や後期高齢者医療保険料は、引き上げとなりました。
長い老後生活をゆとりをもって過ごすためには、働いて収入を得るほか、生活支出を見直す必要もあるでしょう。
また、先々の生活を見据えた老後資金の準備も必要です。
年金の受給時期や将来に向けていくら貯蓄が必要かを計画的に想定して、老後生活に備えてください。
参考資料
- 厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」
- 内閣府「令和5年度高齢社会白書」
川辺 拓也