2025年の年金制度改正に向けて、厚生労働省の社会保障審議会での議論が活発化してきました。
少子高齢化が加速する中で私たちの生活を支える年金ですが、その金額は年々目減りしてきています。
今後も将来にわたって年金の水準が下がっていく可能性があります。
今回は2023年12月に厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、最新の厚生年金と国民年金の受給額を確認し、老後生活をイメージしてみましょう。
後半では、老齢年金全体の平均年金月額も一覧で紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 公的年金「国民年金・厚生年金」のしくみは?
年金は、加入する種類によって年金額が大きく異なるため、基本的な仕組みはおさえておきたいですね。
日本の公的年金制度は2階建ての構造となります。
国民年金のみの方と、国民年金に加えて厚生年金に加入する方がいます。
1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律
- 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金(2階部分)
- 公務員やサラリーマンなどが加入する
- 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
現役時代の働き方によって加入する年金が異なります。
また、国民年金に加入するか厚生年金に加入するのかによっても、将来の受給額に差が出てきます。
現在、年金支給は2ヶ月に1回となっています。次回支給日をカレンダーで確認してみましょう。
2. 2024年の「年金支給日カレンダー」で次回支給日をチェック
公的年金は2ヶ月に1度、偶数月の15日(土日・祝祭日の場合は直前の平日)が支給日となります。
支給日に、前々月と前月分がまとめて支給されます。
年金支給日:支給対象月
- 2024年4月15日(月):2024年2月分・2024年3月分
- 2024年6月14日(金):2024年4月分・2024年5月分
- 2024年8月15日(木):2024年6月分・2024年7月分
- 2024年10月15日(火):2024年8月分・2024年9月分
- 2024年12月13日(金):2024年10月分・2024年11月分
現役時代の給与は、毎月振り込まれることがほとんどですが、年金は2ヶ月分がまとめて支給されます。
次回支給日は6月14日(金)となっています。
では、次章からは現代シニアが実際に受給している年金額について、平均月額をみてみましょう。