国会審議はインターネットでやろう。そして会議の無駄を減らそう

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国会審議はインターネットで行えば良い、と久留米大学商学部の塚崎公義教授は主張します。

会議室に全員が集まる必要があるのか

国会の審議を見ていると、官僚が答弁をしていたり、官僚の書いた答弁を大臣が棒読みしている場面が多いですね。それなら、皆が一同に集まる必要はなく、インターネットで会議をすれば十分ではないでしょうか。

国会がインターネットの議場を作り、質問者が質問を書き込み、議長が「どの大臣あるいはどの局長が答弁するか」「文書なのか動画の貼り付けなのか」を指示し、指示された人がそれに従えば良いのです。質問が来るか来ないかわからない大臣たちを大勢議事堂に縛り付けておく必要はありません。

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総理や外務大臣は、国会開会中は外遊が難しいと言われています。それは日本の国益に反します。国会審議は最重要ではありますが、それは総理や外務大臣が議事堂に座っていなければならない、ということではありません。「外遊中でも質問には必ず答える」と約束するだけで十分でしょう。

緊急の場合には、テレビ電話の回線を繋いだままにして、テレビ電話で会議をすれば良いのですから、「緊急事態が発生する可能性に備えて」というのは、外遊を禁止する理由にはならないでしょう。

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即答不要の質問は1週間以内に回答せよ

さらに言えば、即答しなくてはならない質問は数少ないでしょうから、「1週間以内に回答されたし」とすれば良いでしょう。そうすれば、官僚たちの仕事が大幅に合理化されるはずです。

官僚たちは、夕方になると明日の質問予定の議員のところへ行き、質問内容を聞き出した上で答弁の案を書き、上司等の決済をとって翌朝一番に答弁者である大臣にご説明に上がるわけです。当然、大残業が必要になります。

働き方改革を主導している政府の官僚が、大残業をして良いはずがありません。1週間以内に大臣なり局長が答弁すれば良いのであれば、日中に答弁案を書いて決済をとり、大臣等に説明することが可能になりますから、残業時間が大幅に短くなるはずです。

時々は議事堂に集まる必要あり

証人喚問のように、質問者と回答者が息を呑むようなやり取りをする場合には、当然「1週間以内に回答されたし」というわけに行かないので、議事堂に集まりましょう。「集中審議」で野党が政府を問い詰める場合も同様でしょう。

そうでなくとも、月に1度くらいは議事堂に集まりましょう。せっかく議事堂という立派な建物があるのですから、使わなければもったいありません。実質的な理由としては、ヤジを飛ばしたりプラカードを掲げたり「牛歩戦術」をするパフォーマンスをする場も必要でしょうし(笑)。

というのは冗談としても、時々は顔を合わせるということは、インターネットの時代においても重要なようです。動画投稿とは異なり、実際に顔を合わせることによってコミュニケーションがスムーズに進むということは否定できませんから。要は、バランスの問題なのだと思います。

国会以外でも、会議の一部をインターネットで代替しよう

日本人の労働生産性は低いと言われますが、その一因として「無駄な会議が多い」ということが指摘されています。

誰かが会議を開こうと考える以上、全く無駄な会議というのは少ないのでしょうが、会議のためにスケジュールを調整し、会議場まで移動し、自分とは全く関係ない議題であっても会場から出れない、というのは参加者にとって大きなストレスであり無駄でありましょう。

筆者は、会議を主催する時は、議論すべき内容を必ず事前に参加予定者全員にメールします。その上で、質問や意見は前日までに「全員にメール」してもらうのです。そうすれば、議題1に興味がある人は議題1について発信・議論し、議題2に関心がある人は議題2について発信・議論すれば良いので、興味のない議論を延々と聞かされる必要がありません。

会議を開くと、議場で自己陶酔して演説を始める人がいるかもしれませんが、インターネット会議ならば、実害は少ないでしょう。そうした演説の動画が「全員に返信」で配信されるだけならば、見ない自由が他の参加者には与えられますから(笑)。

そして、会議の当日は、普通の案件ならば「メールでお送りした通りの議案ですが、異議ありませんね?」で1分で終わります。これも本当は不要なのですが、大学の会議は文部科学省の検査(のようなもの)が来た時に備えて議事録を残す必要があるので。

もちろん、実際に顔を突き合わせて議論しなければならない場合もありますし、周知徹底のための説明会は時として必要です。メールを読んでいなくて重要な情報が伝わっていない人がいると困りますから。そういう場合とそうでない場合を、しっかり区別するのが主催者の仕事だと考えています。

読者各位におかれても、会議の中でインターネットで済む部分と実際に集まる必要がある部分を判別し、会議の合理化に努められてはいかがでしょうか。きっと多くの参加者から大いに感謝されると思いますよ。

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久留米大学商学部教授 塚崎 公義

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塚崎 公義

1981年 東京大学法学部卒業、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行
おもに経済調査関連業務に従事した後、2005年に退職し、久留米大学へ
(近著)
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