4. 「国民年金・厚生年金」の平均月額はいくら?(額面)
本章では、2023年12月25日に発表された厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、2022度末現在の国民年金・厚生年金の平均月額(額面)を見ていきます。
4.1 国民年金(老齢基礎年金)の平均月額
〈全体〉平均年金月額:5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4426円
受給額ごとの人数
- 1万円未満:6万5660人
- 1万円以上~2万円未満:27万4330人
- 2万円以上~3万円未満:88万1065人
- 3万円以上~4万円未満:266万1520人
- 4万円以上~5万円未満:465万5774人
- 5万円以上~6万円未満:824万6178人
- 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
- 7万円以上~:178万3609
国民年金の平均月額は5万6316円です。
上図を見ると、少数ですが月額1万円未満の人や7万円以上の人もいます。
しかし、ボリュームゾーンは6万円以上7万円未満となりますので、多くの方が満額かそれに近い年金を受給していることがわかります。
4.2 厚生年金(老齢厚生年金)の平均月額
〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
※国民年金の金額を含む
受給額ごとの人数
- 1万円未満:6万1358人
- 1万円以上~2万円未満:1万5728人
- 2万円以上~3万円未満:5万4921人
- 3万円以上~4万円未満:9万5172人
- 4万円以上~5万円未満:10万2402人
- 5万円以上~6万円未満:15万2773人
- 6万円以上~7万円未満:41万1749人
- 7万円以上~8万円未満:68万7473人
- 8万円以上~9万円未満:92万8511人
- 9万円以上~10万円未満:112万3972人
- 10万円以上~11万円未満:112万7493人
- 11万円以上~12万円未満:103万4254人
- 12万円以上~13万円未満:94万5662人
- 13万円以上~14万円未満:92万5503人
- 14万円以上~15万円未満:95万3156人
- 15万円以上~16万円未満:99万4044人
- 16万円以上~17万円未満:104万730人
- 17万円以上~18万円未満:105万8410人
- 18万円以上~19万円未満:101万554人
- 19万円以上~20万円未満:90万9998人
- 20万円以上~21万円未満:75万9086人
- 21万円以上~22万円未満:56万9206人
- 22万円以上~23万円未満:38万3582人
- 23万円以上~24万円未満:25万3529人
- 24万円以上~25万円未満:16万6281人
- 25万円以上~26万円未満:10万2291人
- 26万円以上~27万円未満:5万9766人
- 27万円以上~28万円未満:3万3463人
- 28万円以上~29万円未満:1万5793人
- 29万円以上~30万円未満:7351人
- 30万円以上~:1万2490人
厚生年金は、男女全体の平均月額は14万3973円ですが、男性は16万3875円、女性は10万4878円とそれぞれ乖離しています。
厚生年金の年金額は、現役時代の厚生年金加入期間と年収に比例する仕組みです。
一昔前まで見られた男女の賃金格差、そして結婚や出産、育児のために仕事を調整するのは男性より女性の方が多いことから、こうした男女差が生じていると考えられます。
5. 老後の対策を考える
今回は現役シニア世代の年金事情についてしくみや水準を眺めてきました。
公的年金だけに頼るのが難しいいま、長く働き続けられるライフプランを立てることや、iDeCo、NISA等を活用した資金づくりの方法を考えることが将来の不安を軽減させる近道かもしれません。
もちろん運用にはリスクがつきものですが、時間を味方につけることで安定的に資産形成ができる期待が持てます。まずは自分に合った方法があるのか情報収集してみるのもよいでしょう。
老後に向けた資産づくりには早めの準備が大切です。ご自身のセカンドライフをわくわくした状態で迎えられますように!できることからひとつずつ始めてみませんか。
参考資料
笹村 夏来