2018年4月24日に行われた、GMOフィナンシャルホールディングス株式会社2018年12月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料

スピーカー:GMOフィナンシャルホールディングス株式会社 代表執行役社長 鬼頭弘泰 氏

はじめに

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鬼頭弘泰氏(以下、鬼頭):12月期第1四半期の決算説明会を行います。

まず初めに、当社は前期に決算期変更をしたので、これから説明していく中で「前年同四半期」といった説明が出ているときに、そこをご留意いただければと思います。本資料の前年比較は、昨年の2017年1月1日から3月末までを前年同一期間として比較をしております。

今回、報告セグメントとして、「GMOコイン」を連結子会社化したことを受けて、金融取引業というセグメントを証券・FX事業と仮想通貨事業に分けて、なるべくご理解しやすいようにさせていただいております。

第1四半期決算(1-3月) |サマリー(前年同一期間比)

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第1四半期の決算、1月・3月サマリーでございます。こちらは先ほど申し上げたとおり、前年同一期間四半期の数字でございます。

証券・FX事業が全般的に好調で、四半期ベースで営業収益を確保した一方、更新しました。一番の主な要因としては、FXの収益改善です。機械学習などを行って、最近は数値を上げていたのが今期は期初から効いています。

他のCFDであるとか外為オプションであるとか、デリバティブ関連商品も非常に好調で、かつ今年から手数料を見直しをさせていただいたこともあって、それが私たちの数字に表れている。

証券については、貸株の残高の伸びも非常に堅調です。それが収益として貢献しており全般的に好調で、過去最高を更新しているということでございます。

一方、「GMOコイン」を連結子会社化して、もっとかなり増えてくるんですけれども、それも吸収しての数字でございますので、既存のエリアが非常に好調だったということが言えるかと思います。

先ほど申し上げた「GMOコイン」です。昨年期末度、2017年の10月・12月については、非常に数字を振って堅調に収益をつけてくれる「GMOコイン」ですけれども、2018年、今期の頭については、非常に厳しい状況であるということでございます。細かい要因であるとか数字については、今回からかなりブレークダウンしてお示ししたいと思います。そこは後ほどご説明いたします。

第1四半期決算(1-3月) |営業利益増減(前年同一期間比)

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株と店頭デリバディブ等の全般的に収益がよかったところと、「GMOコイン」など、販管費が上がったところを、推移としてお示しさせていただいております。

営業収益については、27億円増加していて、そのうち店頭デリバティブの増加分が16億円です。CFDについては(営業純益のうち)2.5億円を加えております。株式関連は6.3億円(の増加)で、手数料・金利が寄与して利益を確保しております。

一方でGMOコイン、広告としてはアフィリエイトなんですけれども、これは件数が、仮想通貨という業種が構造を変えたこともあり、ここでコスト増になっているところでございます。

第1四半期決算(1-3月) |サマリー(前四半期比)

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前四半期との比較です。

営業収益は6.6パーセント増、純営業収益が10.4パーセント増、営業利益が1.9パーセントマイナス、経常利益が2.0パーセントマイナスです。前四半期も数字的にはよかったんですけれども、最終的には20パーセント増でございます。

第1四半期決算(1-3月)|セグメント別の状況(前四半期比)

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既存の証券・FX事業については、前期と比較しても相当伸びています。

仮想通貨事業は前四半期は基本的に貢献してくれましたが、逆に今期の第1四半期については、相当足を引っぱった結果になっております。

第1四半期決算(1-3月) |営業利益増減(前四半期比)

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営業利益の増減です。これは前四半期との比較でございます。こちらは、ご覧のとおりでございます。

四半期業績推移|営業収益・営業利益

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四半期業績推移です。

非常に伸びているところが今回出ているかと思います。利益については、仮想通貨事業を除く既存事業は、堅調に力をつけて伸ばしていっていると思います。

こちらが先ほど、既存事業のうちの、FX・CFD等の店頭デリバティブの取引です。繰り返しになりますけれども、FXは、ビッグデータを蓄積して機械学習によってさまざまな収益改善策を導入していくごとに収益率が改善していって、利益が伸びているところがご理解いただけるかと思います。

販売費及び一般管理費の四半期推移

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販管費です。

四半期の推移として、前四半期比で17.7パーセント増となっていて、内訳としては広告宣伝費が2億円、人件費が2億円、事務委託費が1.6億円でございます。

今後の費用なんですけれども、ここは2つに分けて、既存事業の証券・FX事業は、従来からだいたい40億円前後で推移しています。去年もご説明させていただいたかと思いますけれども、そこに仮想通貨事業として10億円ぐらい、今後の見通しとして考えております。

株主還元

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株主還元については、目標が連結配当性向50パーセントということで、この四半期については7.46円とさせていただいております。

店頭FX|収益率の状況

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収益率の改善ということで、(2018年)3月の動的なスポット要因が、若干、投資利益率を下げたんですけれども、4月についてはまた過去最高になりつつあるということでございます。

店頭FX|グループ取引高・シェアの推移

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当社の一番の主力であるFXのシェアです。ここをきっちり伸ばしていっておりますので、ご覧いただければと思います。

株式|株式売買代金

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株ですけれども、ここは大きくは変わっていないです。

このところは取引高についてau カブコム証券さんと4番手、5番手を競っているところなんですけれども、大きくはこのシェアは変わっていません。

株式|国内株式委託手数料・委託手数料率の推移

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委託手数料は、今期から手数料の見直しをさせていただいて、それが大きく貢献しているところでございます。

株式|貸株残高の推移

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先ほど力を入れていると申し上げた貸株は、直近でだいたい450億円くらいまで、残高が伸びてきているということではございます。

CFD|売買代金・収益の推移

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CFDの売買における収益率は、(スライドを)ご覧のとおりでございます。

この四半期については、収益のところは、ちょっとできすぎかなといったところなので、このまま推移していくというよりかは若干(動きがあると考えられます)。

仮想通貨|仮想通貨市場の状況

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ビットコインです。

ここのところ、相場もだいぶ弱含んで、価格も下落してといったところですが、先週くらいから価格もまた上昇しているところでございます。市況としての客観的な情勢としては、そういった状況でございます。売上原価はどういった状況だったかと言うと、口座は引き続き伸びているんですけれども、やはり業界全体というかマーケット全体が、一時の状況からするとだいぶ小さくなっています。逆に言うと、今の水準が平常運転の価格と考えています。

仮想通貨|GMOコインの状況(1/2)

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先ほど前期は非常に推移貢献してくれたけれども、今期は足引っ張っていますよといったところを、月ごとに説明をさせていただこうと思います。

ご覧の通り(2017年)10月、11月、12月と、(収益の)数字を伸ばしています。例えば12月は6億5,500万円です。

仮想通貨事業は、会計上、ポジションを持っている通貨の評価損益を収益として計算しなさい、というのがありまして、前期については相場状況によって数字が良かった(ということです)。

逆に今期に入って、それが反転して、どんどん収益は悪くなっていきました。当社は、価格に左右されずにトランザクションボリュームによってちゃんと収益を上げていくという、要は、相場の影響をなるべく受けない仕組みをずっと作ってきて、そこが強みだったわけですけれども、残念ながらGMOコインについては、なかなかそこの価格変動の影響を極小化しているようなことが、まだうまくいっていませんでした。ようやく2月の中旬くらいから、ソーシャルファンディングとかそういったものがうまく回るようになりました。

そこからは、劇的に収益が良く、要は、価格が上がったり下がったりしても、その影響を今のところ小さくでき、トランザクションボリュームにおいて、収益が出るいうことができるようになったということでございます。

仮想通貨|GMOコインの状況(2/2)

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預りビットコインの数量については、(スライド記載のグラフを指しながら)メモリは入れてないですけれども、安定的に伸びてきています。

仮想通貨|課題と対応状況

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仮想通貨の「GMOコイン」の課題と対応の状況です。

今、「GMOコイン」には、いろいろな業務があります。仮想通貨業務は「ビットフライヤー」がほぼ一人勝ちの状態です。ただし、マーケットもまだまだ伸びており、「GMOコイン」は案外シェアが近いので、これを伸ばしていければ、収益を伸ばしていけると考えています。

例えば過去に、我々はFXに後発で入ったんですけれども、始めは非常にスランプに陥っちゃっていって、そこからいわゆる価格だったり、利便性の高いサービス水準へ等々投入していくことで、シェアを上げていった過去があり、それをこの仮想通貨の業界でも、同じようにしていこうと考えています。

正直に言って、今の「GMOコイン」のサービス・商品スペックは、オンデマンドに向くものではなくて、トピックとしてはたくさんあるんですが、それを一つひとつやっていきます。

まずは、利便性の向上のところでは、「貸仮想通貨」を開始する。

あと、いわゆる「交換通貨取引所」、板で注文が処理されるものを予定しています。

さらにプロモーションです。今のPLの状況ですので、あまり大きなことはできないんですけれども、今後も適宜プロモーションを展開していきます。

3番目(カバーモデルの確立)。ここが一番の肝で、だいぶ良くなってきているというのが、実感でございます。(2018年)1月・2月のことですが、相当苦労をしたんですけれども、過去FXでのカバーを作ってきたトップエンジニアと、FXの主なカバーロジック等々を分析してやってきた人間をペアで投入して、それが、効果が出ているのかなというところでございます。

最後です。今、(監督官庁が)業務改善命令を打ってきているところでございます。指摘内容については、障害発生後に対応ができていなかったというところで、そこは粛々と対応していくところかと思います。

仮想通貨|仮想通貨業界の健全な発展に向けて

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ようやく仮想通貨業界も自主規制団体に向けた組織が作られました。

「一般社団法人日本仮想通貨交換業協会」を設立して、昨日理事と会長・副会長が発表されています。GMOコイン株式会社の社長である石村は、理事に就任をさせていただいており、今後、業界のあるべき姿などを、リーダーシップを取って決めていくことになります。

新規|ネット銀行

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銀行の開発は粛々と進めていて、(2018年)7月の開業ですけれども、今まさしくテストを一生懸命やっているところでございます。テストをやるたびに、だいたいバグが出て、それをつぶして7月に、ということでございます。

以上でございます。

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