老後の生活で収入の柱となるのが、老齢年金です。そこにプラスしてもらえる「加給年金」の存在をご存じでしょうか。加給年金は、厚生年金や共済年金に上乗せされる扶養手当のようなものです。
特に年下の配偶者がいる方や、遅くに子どもを産んだ夫婦などは知っておいて損がないでしょう。
加給年金を受給するには、受給者本人だけではなく扶養している家族にも条件があります。定年が近づいてきたら自分に支給される年金額を正確に把握して、老後の準備をしていくことは大事です。
そこで今回は、加給年金を受給できる要件を確認するとともに、2024年度からの加給年金額を見ていきたいと思います。
1. 【厚生年金】加給年金とは?
冒頭でも申し上げたとおり、加給年金とは、厚生年金や共済年金に加算される扶養手当のようなものです。
厚生年金や共済年金に20年以上加入した人が、65歳到達時点(または定額部分支給開始年齢に到達した時点)で、下記に該当する「配偶者」や「子ども」を扶養している場合に加算される年金です。
1.1 加給年金の対象者
- 配偶者:65歳未満
- 子:18歳到達年度の末日までの間の子、または1級・2級の障害の状態にある20歳未満の子
ただし、配偶者が老齢厚生年金(被保険者期間が20年※以上あるもの)、退職共済年金(被保険者期間が20年以上あるもの)を受け取る権利がある場合、または障害厚生年金、障害基礎年金、障害共済年金等を受けている場合は、配偶者の加給年金額は支給停止されます。
では、加給年金の対象となる場合、実際にいくら支給されるのかを次章で確認していきましょう。