2026年3月に募集された個人向け国債は、金利上昇の流れを受けて利率が引き上げられ、預貯金の代替として注目を集めています。
とくに「変動10年」「固定5年」「固定3年」の3タイプは、それぞれ金利の仕組みやリスクが異なるため、どれを選ぶべきか迷う人も多いでしょう。
実際、2026年3月募集分では固定5年の金利が1%台半ば、変動10年も1%台に達するなど、近年では比較的高い水準となりました。
定期預金の金利も上昇傾向にあるなか、「安全性」「利回り」「流動性」のどれを重視するかによって最適な選択は変わります。
本記事では、2026年3月募集分の個人向け国債の発行条件を確認するとともに、その仕組みやこれまでの金利の動きについて分かりやすく解説していきます。
1. 今さら聞けない!「個人向け国債」とはどのようなものか?
個人向け国債は、日本政府が発行する債券のうち、個人投資家向けに販売されている金融商品です。
元本と利息の支払いを国が担う仕組みのため、国内の金融商品の中でも安全性の高い資産とされています。
また、金利が定期的に見直される「変動金利型」と、利率が変わらない「固定金利型」があり、それぞれに応じた満期期間が設けられています。
1.1 金利が定期的に見直される「変動金利タイプ」:10年満期
- 半年ごとに適用利率が見直される
- 適用金利には下限(0.05%)が設定されている
- 市場の金利が上昇すると受けとる利息も増えるメリットがある
1.2 利率が変わらない「固定金利タイプ」:5年満期
- 発行時に決定された金利が、満期まで変わらず適用される
1.3 利率が変わらない「固定金利タイプ」:3年満期
- 発行時に決定された金利が、満期まで変わらず適用される
次章では、個人向け国債の特長についてさらに詳しく確認していきます。
2. 「個人向け国債」が選ばれている特長とは?
個人向け国債は、リスクを抑えた運用を重視する人に適した金融商品です。
満期まで保有すれば元本が保証される仕組みとなっており、利息の支払いも含めて国が担う点が大きな特徴です。
また、景気の影響で金利が下がった場合でも、年0.05%の最低利率が確保されています。
1万円から購入でき、証券会社・銀行・郵便局など身近な窓口で手続きできるため、始めやすい点も魅力です。
毎月発行され、変動10年・固定5年・固定3年の3種類から選べます。
さらに、発行後1年を過ぎれば1万円単位で換金できるため、急に資金が必要になった場合にも対応しやすいといえるでしょう。
3. あらかじめ押さえておきたい「個人向け国債」の留意点とは?
前章では個人向け国債の特長を紹介しましたが、あらかじめ押さえておきたい留意点もあります。
まず、発行から1年間は原則として中途換金ができず、急に資金が必要になってもすぐに現金化できない点には注意が必要です。
また、1年経過後に換金する場合でも、直前2回分の各利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれる仕組みとなっています。
なお、変動金利型は半年ごとに利率が見直される仕組みのため、市場金利が急上昇してもすぐに利息へ反映されるとは限りません。
安全性を重視した商品である一方で、大きな収益を期待する運用には向かない側面もあります。
こうした特徴を踏まえ、資金の用途や保有期間に合っているかを事前に確認しておくことが重要です。
とはいえ、これらの制約は長期的に安定した資産運用を行うための仕組みともいえます。
短期で使う予定の資金とは区別し、当面使用しない余裕資金で保有することで、個人向け国債のメリットを活かしやすくなるでしょう。
では、2026年3月5日から3月31日に募集されている最新の個人向け国債の金利は、どの程度の水準なのでしょうか。