2024年4月18日、連合は2024年春季労使交渉(春闘)における回答の第4回集計結果を公表。
月例賃金改善(定昇維持含む)を要求した4384組合中3129組合が「妥結済み」であり、そのうち賃金改善分を獲得した組合は2026組合(64.7%)。過去の最終集計と比べると、その他の数値も含めて高い水準での着地となりました。
また、平均給与が上昇しているとはいえ、やはり年収アップにはキャリアチェンジや昇進が不可欠です。
しかし、膨らんでいくやりがいに応じて責任は重くなるもの。自分自身の夢や希望を優先したいという気持ちから非正規雇用を選ぶ人もいるようです。
総務省が公表した最新の「労働力調査」でわかる2023年時点の数値をみると、非正規雇用の職員・従業員数は2124万人。2022年と比較して23万人増加しています。それでは、正社員と非正規雇用の給与差はいくらほどなのでしょうか。
今回は、最新の意識調査をもとに「正社員」と「非正規社員」の給与事情をチェック。記事の後半では「部長・課長・係長」といった中間管理職の給与事情についてもチェックしていきます。
※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。
1. 【最新】過半数以上の企業が2024年度に非正規雇用の賃上げを予定
株式会社マイナビは、全国の企業、個人それぞれを対象に実施した「非正規雇用市場における採用・求職動向レポート(2024年1-2月)」の結果を発表しました。
調査概要は下記のとおりです。
- 調査期間:(企業)2024年3月1日~3日/(個人)2024年3月1日~4日
- 調査方法:WEB上アンケートフォーム
- 有効回答数:(企業)スクリーニング調査1万7000名、本調査967名
(個人)スクリーニング調査1万9439名、本調査1585名 - リリース公開日:2024年3月29日
1.1 2024年度:既存の非正規雇用者への賃上げ予定率
調査の結果、56.8%の企業が2024年度に非正規雇用の「5%以上」賃上げを予定していると回答。
過半数以上の企業が、賃上げを予定していることがわかりました。
一方、春闘における非正規雇用の要求である「10%以上」の賃金の引き上げを予定する企業は21.5%にとどまる結果となっています。
そもそも非正規雇用者と正規雇用者の給与はどれくらいあるのでしょうか。
次章で非正規雇用者・正規雇用者の平均給与の違いについて確認していきます。