早いもので、2024年も半年が経過しました。ニュースなどでは「2025年問題」が取り上げられているようです。

いわゆる「団塊の世代」が後期高齢者となり、医療や介護などの負担が増大する懸念を指します。

高度成長期を支えた団塊の世代が75歳以上となり、日本は未曾有の高齢化時代を迎えます。医療・介護体制の維持、社会保障費の増加、働き手不足など、経済活動への影響は計り知れません。

彼らの子どもたちは、現在シニアの入口に立たされる40歳代~50歳代が多くを占めていることでしょう。彼らの貯蓄や老後資金などは、どのような状況なのでしょうか。

今回は金融広報中央委員会の資料をもとに、40歳代・ひとり世帯の貯蓄額をみていきます。

1. 【40歳代・ひとり世帯】貯蓄ゼロ(非保有)は何割か

40歳代・ひとり世帯で「貯蓄ゼロ(非保有)」の人はどれくらいいるのでしょうか。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」より、40歳代・ひとり世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

【写真全3枚中1枚目】40歳代・単身世帯の貯蓄円グラフ。2枚目では、金融資産保有世帯のみの貯蓄状況を掲載。

40歳代・ひとり世帯の貯蓄円グラフ

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」をもとにLIMO編集部作成

1.1 【40歳代・単身世帯】貯蓄ゼロ(非保有)の割合

  • 40.4%

1.2 【40歳代・単身世帯】貯蓄3000万円以上の割合

  • 4.3%

1.3 【40歳代・単身世帯】平均貯蓄額と中央値

  • 平均:559万円
  • 中央値:47万円

貯蓄ゼロ(非保有)は40.4%、貯蓄3000万円以上でみると4.3%となりました。

いざ割合の中身をみると、40歳代の単身世帯の約4割が金融資産を持たないという結果でした。かなり衝撃的な数字なのではないでしょうか。

40歳代は定年まで約20年という時期になり、老後に向けて資産形成を本格的に進めるべき時期であるため、計画的な貯蓄や投資が求められます。

次の章では貯蓄保有世帯のみの平均と中央値について確認していきます。