4. 年金15万円の手取りはいくら?

年金を月に15万円受給できても、その金額をすべて生活費に充てられるわけではありません。

年金額に応じて、税金や社会保険料が引かれて、手取りは15万円よりも少なくなります。

<年金から引かれるもの>

  • 国民健康保険料※
  • 介護保険料
  • 所得税
  • 住民税

※75歳以降は後期高齢者医療保険料となります。

月額15万円(年額180万円)受給している人の手取り額を計算してみます。

4.1 年金月額15万円の手取りを試算

<条件>

  • 東京都八王子在住、66歳1人暮らし、厚生年金180万円(月15万円)受給

<国民健康保険>

所得割額:(前年の総所得金額等※-基礎控除43万円)×10.56%
均等割額:加入人数×6万3100円

参考:八王子市「年間保険税の決め方(令和6年度(2024年度))」

所得割は2万8512円、均等割は6万3100円ですが、均等割には軽減措置があり、このケースでは5割軽減に当てはまるため、3万1550円となります。あわせて6万62円(年額)です。

国民健康保険料:6万62円(年額)

<介護保険料>

第6段階にあてはまるため、8万2100円(年額)となります。

参考:八王子市「令和6年度(2024年度)から令和8年度(2027年度)の介護保険料(所得段階)」

<所得税>

(公的年金収入-公的年金等控除額-各種所得控除-社会保険料控除)×税率

180万円-110万円-48万円(基礎控除)-14万2162円(社会保険料控除)=7万7838円
7万7000円(課税所得)×5.105%

所得税:3930円

<住民税>

所得割一律10%(市民税6%+都民税4%)
均等割5000円

住民税:1万5100円

月15万円の受給額の場合、手取りは13万6567円となりました。

では、年金15万円で生活するには貯金はいくらぐらい必要なのでしょうか。

次章でみていきます。