2024年1月から新NISAがスタートしました。金融庁の調査によると、NISAの口座数は2022年12月末時点で1800万口座だったものが、2023年12月末には2136万口座まで増加しています。

そんな中、オカネコが公表した「新NISAの利用意向調査2024年4月」によると、つみたて投資枠での毎月の積立平均金額は5万8628円であることがわかりました。

ライフステージや家族構成等によっても、拠出できる金額は異なると思います。長期で積み立てる必要があるため、途中で挫折しにくい「現実的な金額」での設定が重要になるでしょう。

そこで今回は、積立投資で「月3万円」積み立てたときの期待できる結果をシミュレーションしました。

利回り3%のケースと5%のケースで比較したシミュレーション結果も掲載しています。

1. 新NISA(ニーサ)制度とは?ポイントをわかりやすく整理

2014年1月に創設され、2024年1月に生まれ変わった「NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)」。認知度は向上しているものの、いまいち旧NISA制度との違いがわからないという方もいるでしょう。

まずは新NISA制度について今一度おさらいしておきます。

【写真1枚目/全4枚】新NISAのポイント。以降の写真で「みんなが積み立てている金額」や「月3万円での運用結果」を検証!

新NISAのポイント

出所:金融庁「NISAを知る」

1.1 新NISAのポイントまとめ

  • 非課税保有期間:無期限化
  • 口座開設期間: 恒久化
  • 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」:併用可能
  • 年間投資枠: 成長投資枠「年間240万円」・つみたて投資枠「年間120万円」
  • 非課税保有限度額:全体で1800万円(成長投資枠:1200万円※枠の再利用可能)

2024年からのNISAでは、商品を売却した場合、翌年以降売却した商品の簿価の分だけ非課税投資枠が復活し、再利用が可能になりました。

「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が可能となったことも、大きなポイントといえるでしょう。

NISAを利用するには、銀行や証券会社にてNISA口座を開設する必要があります。それぞれの金融機関によって、取扱う金融商品や手数料が異なるため、始める段階でよく吟味することが大切です。

2. 【新NISA】“つみたて投資枠“での毎月の積立平均金額は5万8628円

国内最大級の家計診断・相談サービス「オカネコ」を運営する株式会社400Fは、2024年4月18日に「オカネコ 新NISAの利用意向調査2024年4月」を公表しました。

結果によると、“つみたて投資枠“での毎月の積立平均金額は5万8628円となっています。

新NISAの利用率は46.4%で、2024年1月での調査よりも8.6ポイントアップしたとのことです。

新NISA、“つみたて投資枠“での毎月の積立額

新NISA、“つみたて投資枠“での毎月の積立額

出所:株式会社400F「オカネコ」調べ

ただし、毎月の積立金額には年代による違いが見られます。

  • 18~29歳:4万2000円
  • 30~39歳:5万6102円
  • 40~49歳:6万1606円
  • 50~59歳:5万9069円
  • 60~69歳:6万4630円
  • 70歳以上:5万3182円

昇給の状況やライフステージ等により、拠出できる余裕資金には違いがでるものです。

「5万8000円もNISAに回せない」と感じる方は多いでしょう。そこで次章では、「月3万円の積立」でどこまで増やせるのか、利回りごとに確認したいと思います。