3. 【一覧表】上乗せされることがある追納、目安でいくら?
では、追納する金額はいくらでしょうか。2024年度中に追納する金額は、以下の通りです。
なお、こちらは国民年金の保険料であり、毎年度の金額は異なります。
直近2年分については加算がありませんが、それ以前分に関しては加算があります。
3.1 学生納付特例を利用していたAさん、追納の金額はいくらになりそう?
学生納付特例を利用していた方は「追納」することで、将来の年金を額面上増やすことができます。
Aさんの場合で考えると、
1万6590円 × 12ヶ月 + 1万6520円 × 12ヶ月 = 39万7320円を支払って、一生もらえる年金額を増やすことができます。
将来の金額は変わりますが、この金額で考える単純計算で、約10年間年金を受給することで、元は取れる計算になります。
ただ、自分で運用した方が、効率が良いと考える方もいるでしょう。
ちなみに、追納して払うことができるのはあくまで在学中のもののみ。今回のAさんの場合、2022年度分、2023年度分のみが対象です。
自身の追納対象期間に関しては、公的窓口で確認してみましょう。
4. まとめにかえて
追納については「追納のご案内」「追納をお勧めします」という表現が用いられ、強制ではなく任意となっています。
学生の方も奨学金を利用していた方も多く、就職後に奨学金も返還しながら、学生時代の国民年金保険料を納付するのは大変かもしれません。
納付できる方は納付することで将来の年金も増やせますし、納付した年の社会保険料控除を利用できます。さらに、所得税や住民税を減らせる可能性もあります。
無理のない範囲で追納できるようであれば、検討してみてもよいかもしれません。
参考資料
香月 和政