GWには、さまざまな住宅展示場を訪れているという方もいるのではないでしょうか。魅力的なキャンペーンを打ち出す住宅会社も多く、つい話を聞いてしまう方もいます。

注文住宅を建てようとする方には、それぞれ建築する際に重視する条件があると思います。

株式会社リクルートの調査研究機関であるSUUMOリサーチセンターが2023年11月16日に公表したデータによると、全国の建築者(一年以内に一戸建てを建築した方)を対象に行った調査の結果、建築する際に重視した条件の上位5項目は下記の順になっており住宅性能を重視している人が多いことがわかります。

  1. 耐震性に優れていること
  2. 断熱性・気密性に優れていること
  3. 間取り・プランが良いこと
  4. 家事しやすい間取りであること
  5. 耐久性に優れていること(住宅の寿命が長い)

そして「太陽光発電を搭載すること」「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス=生活で消費するエネルギーよりも生み出すエネルギーが上回る住宅)であること」「断熱性・気密性に優れていること」が2022年の調査と比較して増加している上位3項目となっています。

この結果から、間取りや外観デザインが良いことはもちろん、住宅性能や設備に対しても関心が高いことを明確に示しているといえるでしょう。

そこで本時期では、静岡県で注文住宅を購入した方の後悔した点と満足した点を紹介したいと思います。

ここで紹介するのは、次のような方の実際の体験談にもとづいています。

  • 【居住地】   静岡県
  • 【購入価格】  4500万円
  • 【現在の年齢】 40歳代
  • 【購入時の年齢】30歳代

1. 静岡県で注文住宅を建てた夫婦の後悔1:2階のベランダ

注文住宅の後悔:ベランダを作ったのに使わない…

ベランダの写真

years/istockphoto.com

「2階のベランダに費用をかけましたが、全く使用することがなく無駄でした」

ベランダは洗濯物を干すのに便利なため、2階建て以上の住宅の多くにはベランダが設置されています。

しかし建築コストや維持管理の負担を軽減するために、ベランダを設置しない住宅も少しずつ増えています。

特に花粉や黄砂などを気にしてベランダに洗濯物を干さない、住宅密集地のため採光や通風が期待できない、十分な広さの庭があるといった場合には、ベランダを作っても使わなくなる可能性があります。

2. 静岡県で注文住宅を建てた夫婦の後悔2:客間(和室)を作れば良かった

「身内や友人が泊まりに来ることが多くなったので部屋がないためリビングで寝てもらっているのですが、客間(和室)を作れば良かったと後悔しています」

客間があると、プライバシーを確保しながら気軽に来客を招き入れることができるようになるので、来客が多い家の場合は非常に便利です。

しかし部屋が一つ多くなってしまうので、建築費がかさむというデメリットもあります。

したがって客間を作るかどうかについては、土地の広さや予算と照らし合わせながら良く検討する必要があります。

3. 静岡県で注文住宅を建てた夫婦の後悔3:床暖房を利用する機会がなかった

「床暖房を設置したものの、ガスファンヒーターがあるためそちらで十分暖かくなります。床暖房を利用する機会が全くなく、費用がもったいなかったと感じます」

床暖房は日常的なお手入れがほとんど不要で、ストーブやファンヒーターのように床に置くものではありません。

そのため、モノを置かずに部屋を広く使えるというメリットがあります。またオフシーズンの収納場所にも困りませんね。

一方で、快適な温度になるまでに時間がかかることが多いので、ファンヒーターなどの方が便利だと思う方も少なくありません。

したがって、メリットとデメリットを十分考慮した上で、採用するかどうかを決めることが大切です。

4. 静岡県で注文住宅を建てた夫婦の後悔4:外壁の色を明るくすれば良かった

「シックでモダンな見た目がカッコいいと思って外壁の色を黒色にしたのですが、天気の悪い日や夕方になると暗くてどんよりしているように見えます。もっと明るい色にすれば良かったです」

黒い外壁は都会的でスタイリッシュなイメージがあり、高級感を出しやすいのがメリットです。

しかし熱を吸収しやすいので、

  • 夏は室内が暑くなりやすい
  • 紫外線によるダメージを受けやすく外壁が劣化しやすい
  • 鳥の糞などの白っぽい汚れが目立ちやすい

などといったデメリットがあります。

したがって外壁の色を黒色にする場合には、デメリットにも目を向けて検討する必要があります。

5. 静岡県で注文住宅を建てた夫婦の後悔5:フェンスではなく生垣にした

注文住宅の後悔:生垣にしたら手間がかかって後悔…

生け垣の写真

Gyro/istockphoto.com

「庭の柵を見栄えや費用を考えてフェンスではなく生垣にしたところ、夏場は虫が増え、木の手入れも毎年数回必要になるので、手間がかかって後悔しています」

植物でつくる生垣は環境に優しく、人に温かい印象を与えるのがメリットですが、水やりや剪定などのお手入れが不可欠になります。

したがって手間をかける時間がない人や、メンテナンス費用を捻出するのが難しい方には不向きといえます。

一方で、ご夫婦は満足した点についても語ってくださいました。次章から見ていきましょう。