2024年4月15日、東京外国為替市場の円相場は154円台をつけました。

円安が進行することにより恩恵を受ける企業もあります。しかし、さらなる円安によって食品や生活必需品の値上げが続けば、個人の家計は苦しくなる一方です。

2024年度の公的年金は2.7%増額となりましたが、前年の物価変動率は3.2%でしたので実質目減りとなります。

4月には2806品目の食料が値上げとなりすでに”増額改定”が霞んでいます。

そんな中、物価上昇が加速すれば”実質減額”の状態になってしまうかもしれません。

では、いまのシニア世代はそもそも年金を月額どれくらい受け取っているのでしょうか。

厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、最新の厚生年金と国民年金の受給額を確認していきます。

1. 公的年金「国民年金・厚生年金」の仕組みをおさらい

日本の公的年金制度は「国民皆年金」であり、20歳以上の全ての人が加入する「国民年金」と、会社員などが加入する「厚生年金」による「2階建て」の構造になっています。

【写真9枚】1枚目/日本の年金制度のしくみ、2枚目/年金受給額の実態を「一覧表」でチェック!

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)

  • 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
  • 保険料は一律(年度ごとに改定あり)
  • 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる

1.2 厚生年金(2階部分)

  • 公務員やサラリーマンなどが国民年金に上乗せして加入する
  • 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
  • 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる

上記のとおり、現役時代の働き方によって加入する年金が異なります。

では、今のシニア世代は年金をどれくらい受給しているのでしょうか。

厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、年齢別の平均年金月額を確認しましょう。