今日、2024年4月15日(月)は年金支給日でした。

2カ月に1回支給される、老齢年金。

ここからの2カ月はGW(ゴールデンウィーク)があり、旅行やお出かけ、お子さんやお孫さん、友人との付き合いなど、楽しい予定を立てられている方も多いでしょう。

楽しい予定が多い時期な一方で、気をつけたいのがお金の使い方です。

次の年金支給日は6月14日(金)ですから、老後生活の柱となる老齢年金の使い方は計画的に考えなければなりません。

年金については個人差が大きいため、ご自身の受給額を早くから知っておくことが大切です。

また、年金額は毎年度改定されますから、改定された年金額を毎年度確認することも大切でしょう。

今回は物価高の中改定された2023年度と2024年度の年金額を振り返りながら、厚生年金と国民年金のみんなの受給額も確認していきます。

1. 【年金額】2023年度と2024年度で「68歳以上」なら原則、合計4.6%増額に

年金額は、物価変動率や名目手取り賃金変動率に応じて毎年度改定されます。

物価高でどれほど年金額が増えたかを確認するためにも、2023年度と2024年度の年金額を確認しましょう。

まずは2023年度の年金額改定です。

1.1  2023度の国民年金と厚生年金の年金額例:月額(前年度比)

  • 国民年金:6万6250円(+1434円)
    • 68歳以上は月額6万6050円(+1234円)
  • 厚生年金(会社員の夫と専業主婦のモデル夫婦):22万4482円(+4889円)※夫婦2人分の国民年金を含む

2023年度は、67歳以下の方は昨年度より原則2.2%の引き上げ、68歳以上の方は原則1.9%の引き上げとなりました。

次に2024年度の年金額例を見てみましょう。

2024年度の年金額(厚生年金・国民年金)

2024年度の年金額(厚生年金・国民年金)

出所:厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」

1.2 2024年度の年金額の例(国民年金と厚生年金):月額(前年度比)

  • 国民年金(満額):6万8000円(+1750円)
    • 昭和31年4月1日以前生まれの方は月額 6万7808 円(+1758 円)
  • 厚生年金※:23万483円(+6001円)

※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合、受け取り始める「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」。

2024年度は物価高により2.7%の増額です。

上記を見ると、厚生年金の標準夫婦では23万483円で23万円を超えました。

ただし、物価ほどは増額されていません。

これは将来の給付水準を確保するための「マクロ経済スライド」と呼ばれる仕組みによっておさえられたからです。

そのため年金額は2年連続で増額となったものの、実質的には目減りと言えます。その分は貯蓄などで補う必要があるでしょう。

年金額例を確認しましたが、では、60~90歳以上の平均的な年金月額は厚生年金と国民年金でそれぞれいくらでしょうか。