高島屋、通期連結営業収益が2期ぶり増 ベトナム店舗や免税店などが寄与

2018年4月9日に行われた、株式会社高島屋-2018年2月期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料①IR資料②IR資料③

スピーカー:株式会社髙島屋 代表取締役社長 木本茂 氏

連結業績

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木本茂氏(以下、木本):まず、2018年2月期の業績について説明をさせていただきます。

2018年2月期会計年度における日本経済は、景気の緩やかな拡大が継続し、個人消費も堅調に推移いたしました。当社グループの国内百貨店においても、堅調な個人消費に加え、好調なインバウンド需要などにより、売上高は伸長いたしました。

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一方、欧米での金融政策正常化の影響や、アジアにおける地政学リスク、さらには不安定な株式市場など、今後の成り行きについては予断を許さない状況にあります。

このような環境のもと、当社はグループ総合戦略である「まちづくり戦略」を推進し、営業力の強化に努めてまいりました。その結果、2018年2月期の連結営業収益は2期振りの増収、営業利益は8期連続の増益となりました。また、単体業績につきましても増収増益となりました。

まず、連結決算概況であります。営業収益は9,496億円、前年からプラスの260億円、前年比プラス2.8パーセントの増収となりました。

主力の国内百貨店が、底堅い個人消費やインバウンド需要の伸長もあり、高額品や雑貨などが好調に推移したことに加え、衣料品も回復傾向にあり、売上が伸長した他、一昨年7月に開業した「タカシマヤ ベトナム」や、昨年4月に開業いたしました髙島屋免税店の売上寄与もあり、増収となりました。

国内百貨店業績

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国内百貨店は「まちづくり戦略」のもと、「館」の魅力最大化に取り組んでまいりました。変化するお客さまのニーズや感性にお応えする自主編集売り場の開発も推進し、ロボット専門売場「ロボティクススタジオ」を新宿店に導入した他、子育てライフスタイル提案売り場「ハローベビーサロン」、「ディアキッズスクエア」、働く世代を応援する「スーツクローゼット」、「タカシマヤ スタイルオーダーサロン」など、大型店を中心に順次導入をいたしました。

また、NTTドコモやロイヤリティマーケティングの会員さまを含めた共同マーケティングに加え、ソニー銀行との提携により、百貨店初のデビットカード「タカシマヤプラチナデビットカード」を発行するなど、お客さまとの接点拡大および利便性を高める取り組みも、他企業とのアライアンスを積極的に推進することで実現をいたしました。

インバウンドについては、主要店舗における「Alipay」などモバイル決済対象売場の拡充や、アライアンス先との誘客に向けた販促活動の強化などにより、売上が大きく伸長をいたしました。これらの結果、国内百貨店の営業収益は7,786億円、前年からプラス215億円、前年比プラス2.8パーセントとなりました。

主要子会社業績(国内)

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主要子会社でありますが、まず東神開発でありますが、横浜でのマンション販売による収入増などにより、前年から17.3パーセントの増収となりました。

次に、髙島屋クレジットが新ゴールドカード発行10周年を記念した販促活動や、外部加盟店を中心としたカード取扱高の伸長などにより、前年からプラス4.5パーセントの増収となりました。

髙島屋スペースクリエイツは、大型宿泊施設工事や住宅リフォーム関連事業が堅調に進捗したものの、前年の大型案件の反動が大きく、前年からマイナス14.9パーセントの減収となりました。

主要子会社業績(海外)

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海外では、タカシマヤ シンガポールが、現地経済の好転に加え、カード施策の強化などにより、前年からプラスの3.5パーセントの増収。また、上海髙島屋が前年からプラスの10.6パーセント、タカシマヤ ベトナムが前年からプラス139.9パーセントと、順調に売上を伸ばしました。

その結果、連結営業収益は増収となりましたが、髙島屋スペースクリエイツが受注した案件が翌期に繰り越しとなったことなどにより、計画は未達となりました。営業利益は353億円、前年からプラス13億円、前年比プラス3.9パーセントの増益となりました。

国内百貨店の増収により増益となりましたが、髙島屋スペースクリエイツの減収影響や、新規事業が未だ十分な収益を挙げられていないことから、それらの減益を国内百貨店の増益で吸収するには至らず、計画は未達となりました。

経常利益は386億円、前年からプラス14億円、前年比プラス3.7パーセントの増益となりました。営業増益を主因に増益となりましたが、計画は未達となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は237億円、前年からプラス28億円、前年比プラス13.4パーセントの増益となりました。経常増益に加え、前年の減損損失の反動などにより、増益となりました。また、計画も達成をいたしました。

単体決算概況

次に、単体決算概況であります。営業収益は7,246億円、前年からプラス215億円、前年比プラス3.1パーセントの増収となりました。好調なインバウンド売上と、高額品を中心とした堅調な個人消費により増収となりました。また、計画も達成をいたしました。

営業利益は129億円、前年からプラスの26億円、前年比プラス25.5パーセントの増益となりました。販売管理費は、増収に伴う比例費用の増加により前年から増加したものの、増収により増益となりました。また、計画も達成をいたしました。

経常利益は152億3,500万円。前年からプラスの23億1,000万円、前年比プラス17.9パーセントの増益となりました。営業増益を主因に増益となり、また、計画も達成をいたしました。

当期純利益は86億4,200万円。前年からプラス19億7,600万円、前年比プラス29.6パーセントの増益となりました。計上増益に加え、連結同様前年の減損損失の反動などにより、増益となりました。また計画も達成をいたしました。

2019年2月期の業績計画

次に、2019年2月期の業績計画についてであります。

今年度は引き続き、好調なインバウンド需要に加え、好調な企業業績などを背景に雇用環境や所得も改善し、国内における個人消費の回復傾向の持続も期待できる一方、世界情勢の動きにより、日本経済も大きく左右されるため、景気の先行きは未だ不透明であり、国内の消費環境は決して楽観できない状況と言えます。

このような状況の中、当社グループにおきましては、グループの総合力を結集したまちづくり戦略を具現化するとともに、将来を見据えた投資による基盤づくりを行ってまいります。グループ変革プロジェクトの推進により、業務の進め方を変革し、新たに創出された原資をグループの成長に生かしてまいります。

2019年2月期の営業収益は増収を計画していますが、日本橋高島屋S.C.ならびにタイ・バンコク区のサイアム高島屋の開業に加え、グループ変革プロジェクトに関連する経費など、将来の成長に向けたコストが増大することにより、減益を計画しています。2020年2月期以降は再度成長を加速させ、回復軌道に乗せてまいります。

なお、今年度より、国際財務報告基準に準拠した財務諸表を連結している海外子会社の消化仕入取引について、利益相当額を売上⾼に計上する純額表示に変更いたします。そのため、連結業績予想の営業収益は、純額表示に変更後の金額となります。まず、連結業績計画であります。営業収益は9,190億円。前年からプラス112億円、前年比プラス1.2パーセントの増収を計画しています。

国内百貨店は引き続き、東神開発と連携し、まちづくり戦略を推進してまいります。本年9月には日本橋店が専門店と融合した、日本橋高島屋S.C.に生まれ変わります。また多様化するお客さまニーズへの対応に向け、グループ変革プロジェクトで検討している取り組みを順次反映し、品揃えやサービスに生かしていく他、アライアンスのさらなる推進などにより、さらなる顧客接点の拡大を目指してまいります。

日本橋店改装に伴う工事影響や、立川店構造改革影響など、減収影響はあるものの、これらの取り組みにより、国内百貨店の営業収益は7,819億円。前年からプラス33億円、前年比プラス0.4パーセントの増収を計画しています。連結営業収益も、国内百貨店の増収に加え、10月に開業予定のタイ・バンコク区のサイアム高島屋の開業効果などにより、増収を計画しています。

営業利益は300億円。前年からマイナス53億1,800万円、前年比マイナス15.1パーセントの減益を計画しています。増収計画ではあるものの、日本橋高島屋S.C.・サイアム高島屋開業費用や、グループ変革プロジェクト先行投資経費など、将来の成長に向けた投資を行うことなどにより、営業利益は減益を計画しています。経常利益は335億円。前年からマイナス51億600万円、前年比マイナス13.2パーセントの減益を計画しています。

営業減益を主因に、経常利益も減益を計画しています。親会社株主に帰属する当期純利益は、185億円。前年からマイナス51億5,800万円。前年比21.8パーセントの減益を計画しています。経常減益を主因に、当期純利益も減益を計画しています。

2019年2月期の単体業績計画

次に、単体業績計画であります。営業収益は7,270億4,800万円。前年からプラス24億4,300万円、前年比プラス0.3パーセントの増収を計画しています。営業収益は、日本橋店改装に伴う工事影響や立川店の構造改革影響など、減収要因はあるものの、好調なインバウンド需要と堅調な国内消費が継続することを見込み、増収を計画しています。

営業利益は94億6,100万円。前年からマイナスの34億5,900万円、前年比マイナス26.8パーセントの減益を計画しています。増収計画であるものの、日本橋高島屋S.C.の開業や、グループ変革プロジェクトの先行投資費用および人件費など、販売管理費の増加などにより、減益を計画しています。経常利益は209億4,100万円。前年からプラス57億500万円、前年比プラス37.4パーセントの増益を計画しています。

営業減益計画ではあるものの、高島屋シンガポールが保有するキャッシュを配当金として受け取るため、経常利益は増益を計画しています。当期純利益は144億2,200万円。前年からプラス57億7,900万円、プラス66.9パーセントの増益を計画しています。経常増益を主因に、当期純利益が増益を計画しています。

以上であります。

記事提供:ログミーファイナンス

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