2. 厚生年金の受給額の平均額
2023年12月に厚生労働省が公表した「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、年金の支給実態を確認しましょう。
2022年度における厚生年金の受給平均額は、月額14万4982円でした。
現役世代に年収500万円だった場合の年金額は、厚生年金の受給平均額と約1万円の差となりました。
また、年齢別にみた厚生年金の平均月額は、以下の通りです。
- 60歳:9万4853円
- 61歳:9万1675円
- 62歳:6万1942円
- 63歳:6万4514円
- 64歳:7万9536円
- 65歳:14万3504円
- 66歳:14万6891円
- 67歳:14万5757円
- 68歳:14万3898円
- 69歳:14万1881円
- 70歳:14万1350円
- 71歳:14万212円
- 72歳:14万2013円
- 73歳:14万5203円
- 74歳:14万4865円
- 75歳:14万4523円
- 76歳:14万4407円
- 77歳:14万6518円
- 78歳:14万7166円
- 79歳:14万8877円
- 80歳:15万1109円
- 81歳:15万3337円
- 82歳:15万5885円
- 83歳:15万7324円
- 84歳:15万8939円
- 85歳:15万9289円
- 86歳:15万9900円
- 87歳:16万732円
- 88歳:16万535円
- 89歳:15万9957円
- 90歳以上:15万8753円
厚生年金の受給額を男女別で見た場合、ボリュームゾーンは以下の通りになりました。
- 男性:17万円以上~18万円未満
- 女性:9万円以上~10万円未満
では、年収別で厚生年金の受給額がいくらになるのか確認しましょう。
3. 年収別でみる厚生年金の受給額
厚生年金の受給額を年収別に確認します。
以下の条件に応じて、年収別でみる厚生年金額をシミュレーションしましょう。
- 22歳から60歳まで会社員として就労
- 22歳から60歳までの年収は一定
- 20歳から21歳まで学生として国民年金保険料を納付
- 受給開始年齢は65歳
上記の条件で厚生年金が年間でいくらになるか、年収別に確認します。
- 年収300万円:年145万円
- 年収400万円:年162万円
- 年収500万円:年184万円
- 年収600万円:年206万円
- 年収700万円:年223万円
- 年収800万円:年240万円
- 年収900万円:年265万円
以上から、年収に応じて厚生年金は変わります。
生命保険文化センターが調査した「老後の最低日常生活費」は、平均で月額23万2000円でした。
そのため、どの年収帯でみても不足する結果となっています。
4. 厚生年金を確認して適切な老後対策
平均年収500万円の場合、厚生年金は年間で約184万円となりました。
月額で約15万3000円なので、平均支給額より約1万円上回る結果となっています。
平均額を上回っているとはいえ、老後に必要な最低限の生活費として不足しています。
そのため、老後の資産形成をするために、iDeCoやNISAなどの対策が必要でしょう。
今回のシミュレーションでは、年収の条件を一定にしています。
そのため、自分の年金額がいくらになるか知りたい人は、ねんきん定期便で確認してみてください。
参考資料
川辺 拓也