4月から新年度が始まり、新しい生活をスタートさせている方もいるでしょう。
年度初めは収入の変化があったりすることで、一年間の資金計画を立てる人も多いのではないでしょうか。
その中でリタイア後の生活に向けた資金計画を立て始める方もいるでしょう。
老後資金を準備するための第一歩として、まずは年金受給額を知ることから始めてみるのがおすすめです。
今回は2023年12月に厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、最新の厚生年金と国民年金の受給額を確認していきます。
1. 公的年金「国民年金・厚生年金」の仕組みは?
まずは日本の公的年金の仕組みを確認しましょう。
1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)
- 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料は一律
- 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金(2階部分)
- 公務員やサラリーマンなどが加入する
- 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
- 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
日本の公的年金は国民年金と厚生年金の2階建てになっています。
ご自身の年金目安を知りたい方は「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認しましょう。
2. 【年金一覧表】60歳代・70歳代・80歳代「厚生年金」の平均年金月額はいくら?
では、ここからは60歳代・70歳代・80歳代が受給する厚生年金の平均額を確認していきましょう。
厚生労働省から公表された「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、年齢別の平均年金月額を確認しましょう。
なお、以下の厚生年金はすべて国民年金部分を含みます。
2.1 厚生年金の平均月額(60歳代:60歳~69歳)
- 60歳:厚生年金9万4853円
- 61歳:厚生年金9万1675円
- 62歳:厚生年金6万1942円
- 63歳:厚生年金6万4514円
- 64歳:厚生年金7万9536円
- 65歳:厚生年金14万3504円
- 66歳:厚生年金14万6891円
- 67歳:厚生年金14万5757円
- 68歳:厚生年金14万3898円
- 69歳:厚生年金14万1881円
2.2 厚生年金の平均月額(70歳代:70歳~79歳)
- 70歳:厚生年金14万1350円
- 71歳:厚生年金14万212円
- 72歳:厚生年金14万2013円
- 73歳:厚生年金14万5203円
- 74歳:厚生年金14万4865円
- 75歳:厚生年金14万4523円
- 76歳:厚生年金14万4407円
- 77歳:厚生年金14万6518円
- 78歳:厚生年金14万7166円
- 79歳:厚生年金14万8877円
2.3 厚生年金の平均月額(80歳代:80歳~89歳)
- 80歳:厚生年金15万1109円
- 81歳:厚生年金15万3337円
- 82歳:厚生年金15万5885円
- 83歳:厚生年金15万7324円
- 84歳:厚生年金15万8939円
- 85歳:厚生年金15万9289円
- 86歳:厚生年金15万9900円
- 87歳:厚生年金16万732円
- 88歳:厚生年金16万535円
- 89歳:厚生年金15万9453円
一般的な年金受給開始年齢である65歳以降をみると、年齢があがるにつれて平均月額も上がり、平均で月額14~16万円台でした。
ただし、厚生年金は収入に応じた保険料を支払うため(上限あり)、個人差が大きいのが特徴となっています。
なお、65歳未満の厚生年金保険(第1号)の受給権者は、特別支給の老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢の引上げにより、主に定額部分のない、報酬比例部分のみの者となっています。
3. 【年金一覧表】60歳代・70歳代・80歳代「国民年金」の平均年金月額はいくら?
次に国民年金についても確認していきます。
3.1 国民年金の平均月額(60歳代:60歳~69歳)
- 60歳:国民年金4万2616円
- 61歳:国民年金4万420円
- 62歳:国民年金4万2513円
- 63歳:国民年金4万3711円
- 64歳:国民年金4万4352円
- 65歳:国民年金5万8070円
- 66歳:国民年金5万8012円
- 67歳:国民年金5万7924円
- 68歳:国民年金5万7722円
- 69歳:国民年金5万7515円
3.2 国民年金の平均月額(70歳代:70歳~79歳)
- 70歳:国民年金5万7320円
- 71歳:国民年金5万7294円
- 72歳:国民年金5万7092円
- 73歳:国民年金5万6945円
- 74歳:国民年金5万6852円
- 75歳:国民年金5万6659円
- 76歳:国民年金5万6453円
- 77歳:国民年金5万6017円
- 78歳:国民年金5万5981円
- 79歳:国民年金5万5652円
3.3 国民年金の平均月額(80歳代:80歳~89歳)
- 80歳:国民年金5万5413円
- 81歳:国民年金5万5283円
- 82歳:国民年金5万7003円
- 83歳:国民年金5万6779円
- 84歳:国民年金5万6605円
- 85歳:国民年金5万6609円
- 86歳:国民年金5万6179円
- 87歳:国民年金5万6030円
- 88歳:国民年金5万5763円
- 89歳:国民年金5万5312円
国民年金についても65歳以降でみると、平均で月5万円台となりました。
なお、65歳未満の国民年金の受給権者は、繰上げ支給を選択した者となっています。
老後に向けた資産形成は、厚生年金に未加入の人ほど重要であることが分かります。
次章では、老齢年金全体の平均月額を1万円刻みでみていきます。また、2024年度に受け取れる年金の目安額も掲載しているのでチェックしてみてください。
4. 老齢年金の平均年金月額はいくらか
先ほど年齢別の平均年金月額をみましたが、全体の平均年金月額も確認しましょう。
4.1 厚生年金の平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
※国民年金部分を含む
全体では月14万円台となりましたが、男女別に見ると約6万円の差があります。
これは女性の方が男性に比べて賃金が低いこと、育児や介護などライフイベントで働き方が変わりやすいことなどが原因として考えられます。
4.2 国民年金(老齢基礎年金)の受給額
- 〈全体〉平均年金月額:5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4426円
国民年金の平均月額は5万円台で男女差はありませんでした。
未納期間がある方は受給額が少なくなるため、過去の納付実績に注意してください。
次章は、2024年度の公的年金の受給額について解説します。
5. 2024年度の公的年金は2.7%増額改定。6月14日に初回支給がスタート
2024年1月19日、厚生労働省より2024年度の年金額増額改定が発表されました。
2023年度から2.7%の増額となります。年金額の例は以下のとおりです。
- 国民年金(老齢基礎年金):6万8000円(1人分※)
- 厚生年金:23万483円(夫婦2人分)
※昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万7808円(対前年度比+1758円)
国民年金は満額受給を想定した1人分の額例となっており、40年間未納なく保険料を納めていた場合は6万8000円を受け取れます。
一方で厚生年金は、夫婦2人分の額であり、国民年金を含む標準的な年金額となっています。
厚生年金の「モデル夫婦(標準的な年金額)」の内訳は、夫が40年間会社員として43万9000円を稼いでおり、妻が40年間専業主婦(もしくは自営業)である場合を想定しています。
この場合、2人分の年金として23万483円を受け取れます。
この2024年度の年金ですが、初回支給日は6月14日(金)となります。6月分は、2024年度の初月となる4月分と5月分が支給されます。
公的年金は偶数月の15日(土日祝の場合は直前の平日)に、前月分と前々月分がまとめて支給されるため、4月支給分は2月分・3月分となっているので注意しましょう。
6. 年金受給額を確認して老後の備えをスタートして
今回は厚生年金と国民年金の平均年金月額を年齢ごとに一覧で見てきました。
年金の受給額には個人差があります。ご自身の年金受給予定額については、ねんきん定期便やねんきんネットを確認しましょう。
公的年金だけで足りない場合には、「公的年金を増やす」「私的年金を増やす」「長く働き続ける」「貯蓄をする」「資産運用をする」などさまざまな選択肢から、老後資金対策をおこなうことが大切になります。
今回の統計を参考に、自分に合った方法で老後資金を準備しておきましょう。








