5. 60歳~69歳「平均貯蓄額」はいくら?中央値や2000万円以上の割合
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」より、60歳~69歳の貯蓄事情を見ていきます。
まず二人以上世帯の金融資産保有額は次のとおりです。
5.1 60歳~69歳「二人以上世帯」の貯蓄額
- 非保有 21.0%
- 100万円未満 5.9%
- 100万円~200万円未満 4.5%
- 200万円~300万円未満 4.3%
- 300万円~400万円未満 3.0%
- 400万円~500万円未満 1.9%
- 500万円~700万円未満 7.2%
- 700万円~1000万円未満 6.7%
- 1000万円~1500万円未満 6.8%
- 1500万円~2000万円未満 5.4%
- 2000万円~3000万円未満 9.5%
- 3000万円以上 20.5%
- 平均:2026万円
- 中央値:700万円
「老後2000万円問題」の2000万円をクリアする世帯はちょうど30%となりました。
5.2 60歳~69歳「単身世帯」の貯蓄額
- 金融資産非保有:33.3%
- 100万円未満:8.5%
- 100万~200万円未満:4.7%
- 200万~300万円未満:2.8%
- 300万~400万円未満:4.3%
- 400万~500万円未満:2.4%
- 500万~700万円未満:3.5%
- 700万~1000万円未満:2.8%
- 1000万~1500万円未満:6.6%
- 1500万~2000万円未満:4.5%
- 2000万~3000万円未満:8.0%
- 3000万円以上:15.1%
- 平均:1468万円
- 中央値:210万円
2000万円以上を達成するのは23.1%のみ。
世帯の状況によって必要な貯蓄額は異なりますが、今回紹介した「年金の平均額」「貯蓄の平均額」で暮らせるのかどうか、我が家の場合にあてはめたシミュレーションが大切になるでしょう。
6. 老後に備えた貯蓄計画を立てよう
60歳~69歳の厚生年金と国民年金の平均年金月額、そして貯蓄事情を見ていきました。
平均だけでなく分布を見ることで、ボリュームゾーンや個人差の大小もわかりやすくなったのではないでしょうか。
ご自身の年金受給予定額については、ねんきん定期便やねんきんネットを確認しましょう。
公的年金だけで足りない場合には、「公的年金を増やす」「私的年金を増やす」「長く働き続ける」「貯蓄をする」「資産運用をする」などさまざまな選択肢から、老後資金対策をおこなうことが大切になります。
老後までの期間を活かして、じっくり資産形成をしてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」
太田 彩子