2. 国民年金だけの夫婦ならいくら受け取れる?加入状況に合わせて4パターン紹介
夫婦で年金を受給する世帯では、夫や妻がそれぞれ厚生年金と国民年金のどちらの年金を受給するかで、世帯の年金受給額が異なります。
ここからは「国民年金だけ」の夫婦や「二人とも厚生年金」など、公的年金の加入状況に応じた受給額の目安を4パターン紹介します。
- 夫が厚生年金、妻が国民年金:21万8301円
- 夫婦ともに国民年金:11万3224円
- 夫婦ともに厚生年金:26万8753円
- 夫が国民年金、妻が厚生年金:16万3676円
夫婦ともに厚生年金を受給しているか、夫が厚生年金で妻が国民年金を受給している場合、年金額が20万円以上になる可能性があります。
一方で、夫婦ともに国民年金を受給しているか、夫が国民年金で妻が厚生年金を受給している場合、月に受給できる額は10万円台となっています。
特に、夫婦ともに国民年金を受給している場合は、月額が約11万円になることが予想されます。
総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、65歳以上・無職の夫婦世帯では毎月の可処分所得が約21万円あるとして、1ヶ月に「約4万円」の赤字が出るとの結果が出ています。
国民年金のみの場合は収入がこれよりも下がることから、国民年金の収入のみで生活していくのは大変困難であることが想定されます。セカンドライフに向けた貯蓄を少しでも早く始めることが重要になるでしょう。
3. まとめにかえて
本記事では、公的年金の仕組みを確認し、夫婦が将来受け取れる年金額を加入状況ごとに分けて紹介してきました。
昨今の物価高の影響もあり、将来の年金受給額はますます目減りしていくことが考えられます。
年金に頼りすぎない老後生活を目指すためにも、早めに貯蓄習慣をつけることが大切です。
自身の生活費と将来の年金受給額を比べたうえで不安が残るようなら、今からセカンドライフに向けて貯蓄したり、NISAやiDeCoなどの制度を活用して資産形成をしてみましょう。
参考資料
中本 智恵