2. 【新NISA】2つの非課税投資枠と活用法
2.1 つみたて投資枠
つみたて投資枠では、「金融庁の基準を満たした投資信託」を積み立てることができます。「長期・積立・分散」に適した低コストな投資信託に限定されており、手数料が一定水準以上の商品を選んでしまう心配がありません。
年間投資枠は120万円までとなっており、その範囲内であれば複数の商品を積み立てることも可能です。
そもそも投資信託は複数の資産に分散投資する商品であり、積み立てる商品を必要以上に増やす必要はありませんが、限りなくリスクを抑えたい場合は複数の商品を組み合わせるのも1つの方法です。
なお、近年人気となっているのは、米国株式や全世界株式などの「株式」を中心に投資対象としているインデックスファンドとなっています。
どの商品を選べばよいかわからないという人は、人気の商品を選んでおくのが無難かもしれません。
ただし、積立投資は長く続けることが重要なため、途中で売却せずに済むよう、自分のリスク許容度や投資方針に合った「お気に入りの商品」を選ぶことが大切です。
2.2 成長投資枠
成長投資枠では、株式やETF、REITなど、幅広い金融商品に一括投資または積立投資することができます。年間投資枠は240万円までとなっており、範囲内であれば投資枠の使い方は自由です。
ただし、1つの銘柄に一括投資するのはリスクが高いので、なるべくリスクを取りたくない人は、少額ずつ複数の銘柄に分散投資しましょう。
または、1つの銘柄の買付タイミングを複数回に分散することで、リスクを抑えることができます。
成長投資枠でも積立投資を行うこともできるので、つみたて投資枠では買えない商品を毎月一定額ずつ積み立てるのもおすすめです。
3. ワンコインから投資を始めることが可能
日本では金融教育が不足していることもあり、投資に関する正しい知識を持つ方が少ないように思います。
投資の知識を持たないことが恐怖心につながっており、それが理由で最初の1歩を踏み出せないという人も多いのではないでしょうか。
しかし、投資は決して怖いものではなく、リスク管理を徹底すれば安定した運用益を得ることも可能です。
本記事で解説したように、インフレリスクへの対応や、投資による資産形成の重要性について考えれば、多少のリスクを許容する必要があるのかもしれません。
どうしてもリスクが気になる場合は、ワンコインから投資を始めてみるのはいかがでしょうか。金融機関によっては月100円から投資を始められるので、仮に損失が出たとしても少額に限定されます。
毎月数百円程度であれば家計に与える影響も少ないので、リスクが気になる人でも1歩を踏み出しやすいのではないでしょうか。
参考資料
加藤 聖人