2. 新NISAの「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の違いとは

新NISAのメリットを確認しましたが、新NISAは「成長投資枠」と「つみたて投資枠」の2つに分かれています。それぞれの違いを理解しましょう。

「成長投資枠」と「つみたて投資枠」

「成長投資枠」と「つみたて投資枠」

出所:金融庁「NISA早わかりガイドブック」

成長投資枠とつみたて投資枠の違うポイントは以下の4つです。

  1. 投資可能商品
  2. 年間可能投資額
  3. 非課税保有限度額
  4. 投資方法

それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。

2.1 違い1.投資可能商品

新NISAの成長投資枠とつみたて投資枠の違い1つ目は、投資できる商品です。

成長投資枠では、日本株や米国株などの個別株式や投資信託、ETF、REITなどのさまざまな商品に投資できます。一方で、つみたて投資枠では金融庁が認めた一定の投資信託しか購入できません。

そのため、投資信託以外の商品を購入したい人は、成長投資枠を使って投資することになります。

2.2 違い2.年間投資可能額

新NISAの成長投資枠とつみたて投資枠の違い2つ目は、年間に投資できる金額です。

成長投資枠は年間240万円、つみたて投資枠は年間120万円が投資できる最大金額となっています。そのため、成長投資枠とつみたて投資枠をどちらもフル活用すれば、年間で最大360万円の投資が可能です。

ただし、前述したとおりつみたて投資枠では投資できる商品が限られています。投資信託以外の商品のみに投資したい人は、成長投資枠だけでの投資となるため、最大で投資可能な金額は年間240万円までです。

2.3 違い3.非課税保有限度額

新NISAの成長投資枠とつみたて投資枠の違い3つ目は、非課税保有限度額です。

成長投資枠とつみたて投資枠合計の非課税保有限度額は1800万円ですが、内枠で成長投資枠に1200万円までの非課税保有限度額が設けられています。

そのため、成長投資枠で個別株を毎年240万円購入した場合、5年間で非課税保有限度額の1200万円に達し、それ以上は成長投資枠での投資ができません。

ただし、非課税保有限度額は売却すれば枠が空く仕組みです。例えば、成長投資枠の非課税保有限度額1200万円に達した年に200万円分(取得時の価格)の商品を売却すれば、翌年に新たに200万円分の商品を購入できます。

2.4 違い4.投資方法

新NISAの成長投資枠とつみたて投資枠の違い4つ目は、投資方法です。

成長投資枠では一括投資と積立投資から投資方法を選べますが、つみたて投資枠の投資方法は積立投資のみとなっています。

そのため、一度に高額な資金を使って投資したい人は、成長投資枠での投資が必要です。