面接は就職活動はもちろんのこと、転職の際や昇進時などにも避けては通れません。採用側は適任者を選びたいですし、応募する側は希望した以上は選ばれたいもの。両者の目的を果たせるかどうかの重要な場面、それが面接です。
今回は、日本企業における有名私大担当のリクルーターや外資系企業における年収1000万円~2000万円クラスの中途採用を経験し、様々な職種の応募者の面接をこなす会社役員、また著名コンサルティングファームでコンサルタントとして数多くの採用にかかわった人物の話から採用時のポイントをまとめました。
1.コミュニケーションが円滑にできるか
コミュニケーション能力の重要性を否定する人はいないと思いますが、実はそれほど簡単なものでもありません。
もし自分の話ばかりしてしまったり、相手の話を聞くばかりで質問ができないといった場合、コミュニケーションができるとは判定されず、逆にその能力に疑問がついてしまいかねません。また、話のネタの引き出しが少ない人も、話がはずまない人物と評価されてしまうことがあるようです。
米国西海岸にある世界的に有名な投資会社の面接では「空港で次の便に乗るまで何時間もあるときにでも、会話がはずむような人物を選ぶべき」という基準があるといいます。どんな仕事でも、最後は人対人の要素が残るものです。
2.誠実(そう)な人物かどうか
面接時には非常に誠実そうな応対で好感が持てる人物だったのに、いざ入社が決定すると傲慢な態度に出たり、また面接時には問題としていなかった条件を交渉しようとしてくる――中途採用では、採用通知を受け取った途端人格が豹変するケースがあるといいます。また、ビジネススクール生のインターンシップ後の採用決定でも同じような現象が見られることがあるそうです。
新卒採用の場合にも、待合室での姿や、会話などから本当の姿が垣間見えた瞬間を目撃されていたりするもの。誠実な対応を心がけたいものです。
3.チームプレーヤーかどうか
仕事は一人では成立しないことがほとんどでしょう。したがって、どんな職業といえどもチームプレーヤーであることが求められます。一見すると個人で仕事をすることが多そうなクリエイティブ系の職種でさえも例外ではありません。営業から顧客のニーズを聞き出し、求められる内容に近づけるという作業が必要だからです。
チームプレーヤーであるということは、別の見方をすれば、俯瞰して仕事全体の中での自分の位置づけやその役割を理解していることでもあります。そうした冷静さやバランス感覚も、同時に必要だといえるでしょう。