4. 【疑問】所得の100パーセントが「公的年金」のシニアの割合は?

年金の受給状況をみても、現代では「還暦を過ぎたら年金だけで暮らす」という老後生活をしている人のほうが少ないのかもしれません。

厚生労働省が公表した「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によると、100%年金だけで生活している人は、全体の44%と半数にも満たない結果となっています。

【構成割合】公的年金・恩給の総所得に占める割合別世帯数

【構成割合】公的年金・恩給の総所得に占める割合別世帯数

出所:厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」

半数以上の高齢者世帯は年金だけでは生活できず、貯蓄を切り崩したり、就労したりして生活費を補填しているのがうかがえます。

老後生活が漠然としている中では、具体的な年金受給額や生活費のイメージが付きにくいものですが、実際は年金以外の貯蓄や収入源が必要となってきます。

5. 【年金カレンダー】2024年の年金支給日はいつ?

原則、年金支給日は2カ月に1回、偶数月の15日となっています。

特に冬は電気代や灯油代、冬物衣料や防寒グッズなどかかる費用も多く、「年金支給日を待ちわびている」という方もいるでしょう。

では、4月以降のスケジュールも確認しましょう。

5.1 【カレンダー】2024年の支給日一覧

  • 2月の支給日:15日(12月、1月分)   
  • 4月の支給日:15日(2月、3月分) 
  • 6月の支給日:14日(4月、5月分)   
  • 8月の支給日:15日(6月、7月分) 
  • 10月の支給日:15日(8月、9月分)
  • 12月の支給日:13日(10月、11月分)

6. 老後資金対策は早めにしっかり考えよう

シニア世代の公的年金受給額について確認して、将来的に「年金収入だけで生活していくのは厳しい」と不安に思われた方も少なくないかもしれません。

今後、年金支給額が増減する可能性もあります。早い時期から老後資金について対策を立てておくことが大切です。

その方法として、多少のリスクはありますが資産形成も挙げられます。まずは国から用意されている税制優遇制度である「新NISA」や「iDeCo」などの情報をチェックしてみてください。

参考資料

荒井 麻友子