ひふみシリーズを展開するレオス・キャピタルワークス株式会社は、2024年3月7日、同シリーズの新商品「ひふみマイクロスコープpro」のプレス説明会を開催しました。ひふみマイクロスコープproは2024年2月16日に発表され、3月5日に販売パートナーを通じた当初募集を開始、3月19日に運用開始を予定しています。「なぜ国内小型株に特化なのか」「どんな人に向いているのか」、説明会で語られた特徴や同社の思いをご紹介します。

【ひふみマイクロスコープpro】国内小型株を対象にしたアクティブファンド

ひふみマイクロスコープproは国内小型株を対象にしたアクティブファンドで、コンセプトに「見えない価値を見つける」を掲げています。名称の「マイクロスコープ」には、顕微鏡のように微小なものを観察・分析するという意味が込められています。

「ひふみマイクロスコープpro」の名称の由来1/7

レオス・キャピタルワークスが提供する資料

出所:レオス・キャピタルワークス株式会社提供

既存のひふみシリーズは投資領域が幅広く、投資初心者から経験者までさまざまな顧客を想定した商品でしたが、ひふみマイクロスコープproは国内小型株という狭いセグメントに絞った商品で、現在の商品に物足りなさを感じていたり、次の1本を探していたりする投資家をターゲットにしています。

ターゲットは現在の商品に物足りなさを感じている投資家2/7

レオス・キャピタルワークスが提供する資料

出所:レオス・キャピタルワークス株式会社提供

新商品の登場に伴い、既存のひふみシリーズはproとの差別化で「basic」と位置付けられることになります。proは今回の国内小型株特化にとどまらず、今後プライム/オール、世界小型、テーマ、エリア別など、さまざまな展開を検討しているとのことです。

proは国内個別株特化だけでなく、さまざまな展開を検討している3/7

レオス・キャピタルワークスが提供する資料

出所:レオス・キャピタルワークス株式会社提供

【ひふみマイクロスコープpro】稼ぐだけではない、社会的意義もあるファンド

ひふみシリーズ最高投資責任者である藤野英人・代表取締役会長兼社長は同シリーズについて「ひふみが得意な中堅企業に特化した商品を作りたいという思いは昔からあり、ずっとタイミングを狙っていた」と語りました。

ひふみシリーズ最高投資責任者である藤野英人・代表取締役会長兼社長4/7

発表会で話をする男性の写真

筆者撮影

「政府がスタートアップへの投資を加速させている一方で、IPO前後の企業は資金を十分に確保できずに成長が伸び悩む『死の谷』の問題は依然としてある。ひふみマイクロスコープproはそうした企業の応援をしたいと考えている。稼ぐというだけでなく、社会的意義もある」(藤野英人会長)

ひふみマイクロスコープproのファンドマネージャーを務めるのは、同社で17年間に渡って1000社以上のIPO企業を調査・面談してきた渡邉庄太氏です。藤野会長が「ここまでIPO企業の社長と面談してきた人間は日本でも数少ない」と紹介する渡邉氏は社内でも「IPO職人」や「ドクター渡邉」と呼ばれており、今回の商品名にもそのイメージは反映されているそうです。

ファンドマネージャーを務める渡邉庄太氏。プレス説明会にはブランドイメージにちなんでドクターの衣装で登場5/7

発表会で話す男性の写真

筆者撮影

【ひふみマイクロスコープpro】ひふみマイクロスコープproの詳細な特徴をチェック

ひふみマイクロスコープproの特徴は主に3つあります。

ひふみマイクロスコープproの3つの特徴6/7

レオス・キャピタルワークスが提供する資料

出所:レオス・キャピタルワークス株式会社提供

1つめはすでにご紹介している通り、「成長を期待できる日本の小型株に投資する」です。新興企業だけでなく、上場から時間が経っていてもポテンシャルはあるのに注目度が低い、あるいは安定成長フェーズに入った企業も投資対象にしています。

小型株は時価総額の低さから調査アナリストの平均カバー人数が少なく、発掘されずに放置されている銘柄も少なくありません。同社は定量と定性の両面からの徹底的な調査・分析、担当セクターを設けない独自のリサーチ体制を採用しており、ひふみマイクロスコープproでもそうした強みを生かしていきます。

2つめは「株式市場の変化に柔軟に対応する」です。世界情勢や経済の変化に対応し、保有する株式の比率を柔軟に変化させることで効率性の高い運用を目指します。実際に実質的な運用を行うレオス日本小型株マザーファンドのシャープレシオは1.12(年率リターン20.79%、年率リスク18.55%)で、TOPIX(配当込み)の0.82を上回っています。

3つめは「顔が見える運用」です。現在、業界全体で進められている取り組みですが、同社はいち早くファンドマネージャーやアナリストの顔が見える運用を推進してきました。ひふみマイクロスコープproでも同様にどんな人がどんな運用をしているのかアピールすることで、信頼性の高いファンドを目指します。

【ひふみマイクロスコープpro】ミッションは「ファイナンシャル・インクルージョン」

今回のプレス説明会では、同社がミッションとして掲げる「ファイナンシャル・インクルージョン」についても語られました。ファイナンシャル・インクルージョンとは、すなわち誰もが金融サービスの恩恵を受けられるようにするということです。

レオス・キャピタルワークスがミッションに掲げる「ファイナンシャル・インクルージョン」のイメージ7/7

レオス・キャピタルワークスが提供する資料

出所:レオス・キャピタルワークス株式会社提供

現在、株式市場では日経平均株価が4万円を超え、史上最高値をつけるなど盛り上がりをみせていますが、一方で「庶民には関係ない」という声も聞かれます。藤野会長は「年金は株式と強く結びついており、そういった方ほどインパクトは大きいはずだが、認知されていない」と、金融教育が進まない現状に対する課題認識を口にしました。

10年先には金融格差はさらに広がってしまうという危機感のもと、同社は「顧客の多様化=性別・年齢・地域・資産状況に関係なく金融の魅力を伝える」「投資先の多様化=挑戦するあらゆる人をお金で応援する」「投資手法の多様化=投資信託以外の手法への展開」などによってファイナンシャル・インクルージョンを実現していく方針です。

参考資料

大蔵 大輔