日本の公的年金は通常、65歳から受給が開始されます。
このタイミングで定年退職を考える方や既に準備を進めている方も多いでしょう。
しかし、かつては「老後2000万円問題」が取りざたされ、またシニア層の労働参加が増えていることから、年金だけで生活できるか不安を感じる人もいます。
そこで今回は、50歳代以上の世帯の貯蓄状況と、シニア世代の厚生年金と国民年金の平均月額、さらに2024年の年金額についてデータを見ていきます。
1. 【50歳代・二人以上世帯】貯蓄100万円台は何パーセント?
50歳代・二人以上世帯で「貯蓄100~200万円未満」を達成している人はどれくらいいるのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、50歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【50歳代・二人以上世帯】の貯蓄100万円~200万円未満の割合
- 5.8%
1.2 【50歳代・二人以上世帯】の貯蓄200万円未満の割合
- 39.5%
1.3 【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1253万円
- 中央値:350万円
貯蓄100万円~200万円未満は1割未満、貯蓄200万円未満でみると約4割となりました。
2. 【厚生年金と国民年金】平均月額はいくらか
では、みなさん年金は平均で月いくら受給しているのでしょうか。
厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、現代シニアの平均的な年金額も見ていきましょう。
2.1 厚生年金の平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
※国民年金部分を含む
2.2 国民年金(老齢基礎年金)の平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額:5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4426円
国民年金で5万円台、厚生年金で14万円台でした。