2024年3月4日、日経平均株価が取引時間中に初めて4万円を突破し、終値も史上最高値を更新しました。

株価の上昇に注目が集まる中、賃金は横ばいであり、物価は上昇しているという状況があります。このような状況において、実体経済と株価の乖離についての懸念が広がっています。

株価の上昇が国民にどのような影響をもたらすのか、未来に向けての見通しは不透明です。

このような不確実な時代だからこそ、自己努力が不可欠です。

この記事では、多くの人が年金生活を始める60歳代にフォーカスし、貯蓄の状況を探求します。

同世代の周囲の貯蓄状況を知ることで、自身の貯蓄目標を具体的に設定するヒントが得られるかもしれません。

今回は、60歳代以上の二人以上世帯の貯蓄額を確認していきます。

1. 【60歳代・貯蓄3000万円以上】は何パーセント?二人以上世帯を対象に調査

60歳代・二人以上世帯で「貯蓄3000万円以上」の人はどれくらいいるのでしょうか。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、60歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

※金額等は執筆時点での情報にもとづいています。

1.1 【60歳代・二人以上世帯】の貯蓄3000万円以上の割合

  • 20.3%

1.2 【60歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:1819万円
  • 中央値:700万円

1.3 【60歳代・二人以上世帯】の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 金融資産非保有:20.8%
  • 100万円未満:6.1%
  • 100~200万円未満:5.5%
  • 200~300万円未満:3.3%
  • 300~400万円未満:3.2%
  • 400~500万円未満:3.4%
  • 500~700万円未満:5.3%
  • 700~1000万円未満:6.1%
  • 1000~1500万円未満:8.6%
  • 1500~2000万円未満:5.7%
  • 2000~3000万円未満:8.8%
  • 3000万円以上:20.3%

「約2割」の60歳代世帯が貯蓄額3000万円以上であることがわかりました。

これは、定年退職時に一括で受け取った退職金によって、貯蓄額が急増した世帯も含まれている可能性があります。

また、この貯蓄額には現金や預貯金だけでなく、株式や投資信託、債券などの金融商品の残高も含まれています。

そのため、金融商品の資産価値が上昇したことで資産が増加した世帯もあるでしょう。