総務省の「家計調査(家計収支編)最新結果 2023年(令和5年)平均(2024年2月6日公表)」によると、勤労者世帯の実収入(総世帯)は1世帯当たり52万2334円となりました。

前年比で実質6.0%の減少、名目2.4%の減少です。この収入の減少は、現役世代だけでなく、年金生活者にとっても物価高による家計への圧迫をもたらします。

また、2024年1月19日、厚生労働省は2024年度(令和6年度)の年金額の例を発表しています。

国民年金(老齢基礎年金)の一人分は、6万8000円(前年度比+1750円)。

厚生年金については、夫婦2人分で23万483円。これは、「40年間会社員等として月額43万9000円を稼いだ夫の厚生年金と国民年金」と「40年間専業主婦(または自営業など)だった妻」の夫婦2人分の額を指します。なお、2023年度の厚生年金は22万4482円でしたので、2024年度においては6001円増加しています。

物価の上昇を考慮すると、実質的には増加と言いづらい状況です。このような状況に不安を感じる方も多いでしょう。

そこで今回は、現代シニアの年金事情を眺めていきます。

1. 厚生年金と国民年金とは?公的年金制度の仕組み

まずは年金の仕組みを確認しましょう。

日本の公的年金は、上記のように国民年金と厚生年金の2階建てになっています。

1.1 国民年金(1階部分)

  • 原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
  • 保険料は一律
  • 納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる

1.2 厚生年金(2階部分)

  • 公務員やサラリーマンなどが加入する
  • 収入に応じた保険料を支払う(上限あり)
  • 加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる

日本の年金は2階建てとなっており、個人によって加入する年金や期間などが異なるため、将来の年金受給額には個人差があります。

また、厚生年金は会社員や公務員などが加入するもので、加入期間や現役時代に収めた保険料により将来の受給額が異なります。

2. 2024年の年金支給日はいつ?

年金支給日は2カ月に1回、偶数月の15日となっています。

特に冬は電気代や灯油代、冬物衣料や防寒グッズなどかかる費用も多く、「年金支給日を待ちわびている」という方もいるでしょう。

では、2月以降のスケジュールも確認しましょう。

2.1 2024年の支給日一覧

  • 2月の支給日:15日(12月、1月分)   
  • 4月の支給日:15日(2月、3月分) 
  • 6月の支給日:14日(4月、5月分)   
  • 8月の支給日:15日(6月、7月分) 
  • 10月の支給日:15日(8月、9月分)
  • 12月の支給日:13日(10月、11月分)  

ちなみに令和6年度の年金額は、昨年度に比べて2.7%の増額となっています。

適用が4月分からで、受け取ることができるのは6月からです。

15日が土日祝日の場合はその直前の平日が支給日となるため、6月と12月は支給が早くなっています。

受け取った年金で2カ月生活できるよう、家計管理をおこなうことが大切でしょう。